少年サンデー特別増刊R

少年サンデー特別増刊R：人気作家と新人発掘の場

小学館より発行されている不定期刊行の漫画雑誌『少年サンデー特別増刊R』は、週刊少年サンデーの増刊として親しまれてきました。1994年に『少年サンデー（季節名）SPECIAL』から改題され、現在に至ります。

雑誌のコンセプトと歴史

この雑誌の最大の特徴は、人気作家の単行本未収録作品や、フレッシュな才能を発掘する場としての役割です。誌名にある「R」は「REVIVAL（復活）」と「ROOKIES（新人）」を意味し、毎号表紙にもその文字が記されています。

特に注目すべきは「RK決定戦（ルーキーキングトライアル）」という企画です。新人作家による読み切り作品を掲載し、アンケートで上位にランクインした作家には、週刊少年サンデーまたは他の増刊誌への掲載権が与えられます。この企画から多くの連載作家が誕生していることは、この雑誌が新人にとってかけがえのない登竜門となっている証です。

『少年サンデー特別増刊R』の歴史は長く、20年以上前に「少年サンデー1000」増刊としてスタートしました。「少年サンデー大別冊」「少年サンデー新人コミック大賞特集号別冊」「少年サンデー（季節名）オープン大増刊」「少年サンデー（季節名）SPECIAL」など、様々な名称で発行されてきました。

月刊発行の増刊誌『週刊少年サンデー超』が独自の連載をメインとしていた時期には、『少年サンデー特別増刊R』は新人作家の読み切り作品掲載の場として、年2回程度の発行頻度を維持していました。その後、『週刊少年サンデー超』が隔月発行となり、新人作家の読み切り作品のみを掲載する形態に移行した後は、『少年サンデー特別増刊R』は長らく発行を休止していましたが、2008年7月に4年ぶりに復活を遂げました。

雑誌のサイズと差別化

『少年サンデー特別増刊R』は、週刊少年サンデーと比べて小型のA5判サイズ（1990年代後半にはB5判で発行された時期もありました）を採用しています。このサイズの違いも、本誌とは異なる独自性を際立たせる要素となっています。

掲載作品一覧（抜粋）

数多くの作品が『少年サンデー特別増刊R』で掲載されてきました。以下に、過去の掲載作品の一部を紹介します。このリストは、雑誌の歴史の長さと、多くの作家を輩出してきた実績を物語っています。

少年サンデーオープン大増刊（1991年～1993年）： 浦田芳憲「てんぐの木」、倉地康嗣「応援部物語」、木城ゆきと「未来東京HEAD MAN」など、多くの若手作家による作品が掲載されました。
少年サンデー特別増刊R（1995年～2004年、2008年）： 雷句誠「玄米ブレンド」、草場道輝「フォルツァ!」、中嶋まこと「男女驚愕!? 私立江古田女子高校」など、現在も活躍する人気作家や、後に成功を収めた作家たちの初期作品が多数収録されています。また、2002年には『少年サンデー特別増刊R SPRING』、『少年サンデー特別増刊R AUTUMN』など季節限定の増刊号も発行されました。
* 少年サンデー特別増刊R（2008年以降）：小野ハルカ「熱泉! 湯の国温泉守伝説」、団野博人「魔職のフタリ」、空詠大智「美少女風紀部ラブ&ピース」など、新たな世代の才能が花開いた時期でもあります。

これらの作品群は、それぞれの時代の読者の心を捉え、漫画界に多大な影響を与えてきました。

まとめ

『少年サンデー特別増刊R』は、人気作家による魅力的な作品と、将来を担う新人作家の発掘という二つの役割を担い、日本の漫画界に貢献してきた重要な雑誌です。その歴史とコンセプトは、多くの漫画ファンに支持され続けています。今後も、新たな才能と話題作を生み出し続けることが期待されます。

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