尚すみれ

尚すみれ

尚すみれ（しょう すみれ、1960年10月25日生まれ）は、宝塚歌劇団の元雪組男役スターおよび元雪組副組長であり、現在は振付家として舞台芸術の分野で多彩な活動を行っています。兵庫県宝塚市に生まれ育ち、舞台芸術への関心は幼少期からの家庭環境によるものが大きいです。

家族背景と教育

彼女の母親は、宝塚歌劇団の16期生であり男役として活躍した玉川清子で、退団後は地元の宝塚市でバレエスクールを運営していました。このため、すみれは幼少期からバレエやダンス、宝塚歌劇に触れる機会に恵まれました。また、叔母2人も宝塚歌劇団の卒業生で、家族全体に渡って舞台芸術への影響を受けていました。すみれは武庫川学院を卒業後、1966年に宝塚音楽学校に入学し、1968年に卒業しました。同年、宝塚歌劇団に54期生として入団しました。

入団時の成績は59人中7位で、同期には筑前琵琶奏者の上原まり、女優の順みつき、元月組組長の立ともみなどがいます。彼女の初舞台は花組公演『マイ・アイドル』でした。入団後、最初は雪組に配属され、小柄ながらもダンスの才能を活かして活躍を始めます。

宝塚歌劇団でのキャリア

すみれは1975年に月組に組替えとなり、東京公演『愛こそわがいのち』で新人公演初主演を果たしました。その後、1976年に再び雪組に組替えされ、第一次ベルばらブームの中で『ベルサイユのばら』には出演しないという珍しい経験もしましたが、後にツアー公演で役を演じることとなります。二度目の雪組時代には、コメディから悪役まで幅広く演じ、演技派としての名声を築きました。1981年には雪組の副組長に就任し、麻実れいのトップ時代を支えました。

すみれは1985年に宝塚歌劇団を退団し、最後の公演は『愛のカレードスコープ／アンド・ナウ!』でした。

現在の活動

退団後は、振付家としての活動を始め、母が残したバレエスタジオでダンスやバレエの指導を行っています。宝塚音楽学校や宝塚コドモアテネでも教えながら、次世代の舞台芸術家を育成する活動にも力を入れています。

主な舞台作品

第1次雪組時代

• - 1969年：『能登の恋歌』／新人公演
• - 1970年：『雪女』／新人公演
• - 1974年：『若獅子よ立髪を振れ』

月組時代

• - 1975年：『春の宝塚踊り』／新人公演
• - 1976年：『スパーク＆スパーク』／『長靴をはいた猫』

第2次雪組時代

• - 1976年：『星影の人』
• - 1978年：『風と共に去りぬ』
• - 1985年：『花夢幻』／『はばたけ黄金の翼よ』

すみれはその貴重な経験と技術をもとに、今後の芸術界にも大きな影響を与え続けることでしょう。

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