尺側手根伸筋

尺側手根伸筋（Extensor Carpi Ulnaris Muscle）

尺側手根伸筋は、手関節の動きを制御する上肢の筋肉の一つです。具体的には、手首を反らす（背屈）動作と、小指側に曲げる（尺屈）動作に関与しています。日常的な動作からスポーツまで、様々な場面で重要な役割を果たしています。

起始と停止

尺側手根伸筋は、二つの起始部を持っています。

上腕骨頭: 上腕骨外側上顆から起始します。
尺骨頭: 尺骨の上部後面から起始します。

これらの起始部から起こった筋肉は、最終的に第5中手骨底に停止します。つまり、手の小指側の付け根に付着していることになります。

作用

尺側手根伸筋の主な作用は以下の通りです。

手関節の背屈: 手首を甲側に反らす動作。
手関節の尺屈: 手首を小指側に曲げる動作。

これらの動作は、例えば、物を掴む、ドアノブを回す、キーボードを打つなど、日常生活における様々な動作において必要とされます。また、スポーツにおいては、テニスや野球などのラケットやバットを振る動作、ゴルフのスイングなど、手首の安定性と正確な動きが求められる場面で重要な役割を果たします。

その他の情報

この記事には、パブリックドメインであるグレイ解剖学第20版（1918年）454ページ本文が含まれています。

関連項目

* 人間の筋肉の一覧

まとめ

尺側手根伸筋は、手関節の背屈と尺屈を可能にする重要な筋肉です。その起始と停止の位置関係を理解することで、どのように手首の動きに影響を与えているかを把握することができます。手首の痛みや違和感がある場合は、尺側手根伸筋に問題がある可能性も考慮し、専門医の診断を受けることをお勧めします。

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