尾崎末吉

尾崎末吉について

尾崎末吉（おざき すえきち、1894年4月5日 - 1982年8月23日）は、明治から昭和にかけて活躍した日本の実業家及び政治家です。彼は衆議院議員として4期を務め、多様な経歴を持つ人物です。

早年期と学業

尾崎は鹿児島県に生まれました。彼は旧制鹿児島県立出水中学校を1914年に卒業し、その後東京に進学して日本大学専門部法律科で学びました。しかし、学業を続けることなく中退しました。彼の学問への探求心は彼の人生に影響を及ぼしましたが、早くから実業界に身を投じる道を選びました。

実業家としてのキャリア

中退後、尾崎は数々の企業で重要な役職に就任しました。まず、東京相愛女学校の校長を務め、その後、東京土地埋立の常務取締役、大森乗合自動車の社長、昭和鋼業の専務取締役、さらに朝日航空工業や東光興業の取締役、日本瓦斯開発の社長としても活躍しました。彼は実業界での多岐にわたる経験を積むことで、経済やビジネスの発展に寄与しました。

政治家としての歩み

1947年、尾崎は第23回[[衆議院議員総選挙]]において、鹿児島県第2区から民主党候補として出馬し当選を果たしました。その後、彼は第26回総選挙まで連続して4回の当選を記録しました。衆議院においては、予算委員長、民主自由党政調会副会長などの役職を務め、政治家としての能力を発揮しました。彼はその活動を通じて多くの政策に影響を与えました。

社会的な困難と法的問題

しかし、尾崎の政治家としての道は平坦ではありませんでした。彼は1951年に炭鉱国管疑獄に関連して逮捕され、東京地方裁判所で懲役一年二ヶ月、執行猶予二年、さらには追徴金103万円の判決を受けることとなりました。この判決に対して彼は控訴しましたが、二審の途中で控訴を取り下げ、一審の判決が確定しました。この法的な問題は彼の政治活動に影響を与えましたが、彼はその後も政治家としての活動を続けました。

晩年と栄誉

尾崎は1982年に春の叙勲で勲三等旭日中綬章を受章しました。彼の生涯はその功績だけでなく、挑戦ともいえる数々の問題に満ちていました。同年8月23日、彼は88歳で亡くなり、死去と同時に正五位に叙されました。彼の人生は、日本の実業界や政治界における重要な一時代を象徴するものとして、今なお注目されています。

参考文献

• - 『新訂 政治家人名事典 明治～昭和』日外アソシエーツ、2003年。
• - 『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
• - 『現代人名情報事典』平凡社、1987年。
• - 田中二郎、佐藤功、野村二郎編『戦後政治裁判史録 1』第一法規出版、1980年。

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