尾形昭二

尾形昭二は、1901年2月28日に熊本県で生まれ、1967年3月14日に亡くなった日本の外交官、外交評論家です。

生い立ちとキャリア

尾形昭二は、京都府立京都第一中学校を卒業後、1924年に東京帝国大学法学部政治学科を卒業しました。卒業後、外務省に入省し、外交官としてのキャリアをスタートさせました。

在外公館では、パリ、モスクワ、新京大使館、ペトロパヴロフスク領事館など、多くの国で勤務しました。特にソ連との関係が深く、ソ連に関する専門知識や経験を積みました。本省では、調査局ソビエト課長、調査局長などを歴任し、ソ連に関する情報収集や分析に携わりました。

外務省退官後は、外交評論家として活躍し、日ソ協会常任理事も務めました。ソ連に関する著書や論文を多数発表し、日本のソ連研究に大きく貢献しました。尾形の著作は、ソ連の政治、経済、社会、外交など、多岐にわたる分野をカバーしており、当時のソ連に関する貴重な情報源となっています。

著書と研究

尾形昭二は、ソ連に関する多くの著作を著しました。主な著書として、『ソ連二十話』（1948年）、『ソヴェト同盟の基礎知識』（1949年）、『ソ連外交の三十年 その今日への発展』（1949年）、『私はソ連をこう見る』（1950年）、『ソ連の社会保障 揺籃から墓場まで』（1959年）などが挙げられます。これらの著書は、ソ連の社会制度や外交政策に関する分析が詳細に記述されており、当時のソ連に対する理解を深める上で重要な役割を果たしました。

また、共著として『米英ソの勞働事情』（1947年）、『平和をわれらに』（1949年）も発表しました。翻訳書としては、エ・ア・カローヴィン著『ソヴェト外交政策の基本原則』（1952年）、全ソ労働組合中央評議会編『ソヴェトの国家社会保険 関係法令集』（1953年）があります。これらの著作は、国際関係や社会保障に関する理解を深める上で貴重な資料となっています。

尾形昭二の業績

尾形昭二は、外交官、外交評論家として、ソ連を中心に国際情勢の研究に大きく貢献しました。特に、ソ連に関する深い知識と分析力は、多くの人々に影響を与えました。また、日ソ協会での活動を通じて、日ソ間の相互理解を深める上で重要な役割を果たしました。

尾形昭二の研究は、現代においてもその価値を失っておらず、国際関係やソ連研究に関心のある人々にとって、重要な資料となっています。

関連事項

* 国際情報統括官組織

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