尾身幸次

尾身 幸次: 日本の政治家

尾身幸次（おみこうじ）は、1932年に群馬県沼田市で誕生した政治家であり、通商産業省や科学技術庁に勤務し、後に衆議院議員としても活躍しました。2022年に89歳で他界し、その生涯にわたって多くの公職を歴任し、日本の政治や経済政策に多大な影響を与えました。

幼少期からの成長

尾身は家が困窮していたため、少年期には商売を手伝い、行商を行うこともありました。群馬県立沼田高等学校では家業を手伝いながら簿記の勉強を重ね、高校2年生から進学コースに転中心に一橋大学商学部に進学。奨学金とアルバイトで学費を賄いながら1966年に卒業し、通商産業省に入省しました。彼は優秀な同僚に恵まれ、後に高い地位につくことになります。

官僚としてのキャリア

官僚としては、科学技術庁の原子力局で2年間政策課の課長補佐を務め、その後外務省に転任し、在ニューヨーク日本総領事館の領事を経て、通商産業省で数々の役職を歴任。1979年には科学技術庁長官官房総務課長に就任し、1981年には中小企業庁指導部長に昇進しました。その後1982年に衆院選に出馬し、無所属で当選を果たします。彼はその後自民党に入党し、福田派の一員として活躍することになります。

議員時代の功績

尾身は1990年に大蔵政務次官を経て、1992年に自由民主党商工部会長として科学技術政策に関与。彼は科学技術基本法の制定に尽力し、1995年に成立を果たします。また、1997年には経済企画庁長官として初入閣し、大企業の破綻が相次ぐ経済状況下でのリーダーシップを発揮しました。さらに、2001年には沖縄及び北方対策担当大臣を務め、沖縄科学技術大学院大学設立のプロジェクトなどに注力しました。

政界引退とその後

尾身は2009年の衆院議員選挙では公明党の推薦を受けながらも、小選挙区で敗北し、政界引退を表明。2010年には旭日大綬章を受章し、政治活動の傍ら、特定非営利活動法人STSフォーラムを創設。教育でも影響力を持つようになり、様々な大学の名誉博士の称号を授与されています。

最後の年と葬儀

彼は2022年4月14日に肺炎により逝去し、その死去によって多くの人々が彼の功績を振り返りました。葬儀は自民党・尾身家合同葬として行われ、安倍晋三が葬儀委員長を務めるなど、多くの政治家が彼の功績を称えました。

政策及び著作活動

尾身は選択的夫婦別姓制度の導入を支持し、複数の著書を持つ著者でもあります。彼の書籍には日本の科学技術に関する議論などが含まれ、多くの知見を提供しています。尾身幸次はその生涯を通じて日本の政治の発展に寄与し、政治家として忘れられない存在として多くの人々に記憶され続けることでしょう。

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