尾道そごう駅前ショップ

尾道そごう駅前ショップの思い出

尾道そごう駅前ショップは、広島県尾道市東御所町に位置するそごうのサテライトショップであり、1982年6月11日に開店しました。1982年から1992年の間、その店舗は地域住民や観光客に愛されていましたが、結果として福山そごうへの運営移管を経て、最終的には店舗閉鎖となった経緯があります。

このショップは、JR尾道駅南口の近くにある賃貸ビル「みやビル」に出店していました。店舗の構成は多様で、1階には100円ショップ、2階には婦人服サロン、3階にはギフトサロンや菓子・みやげ物の売場が設置されていました。さらに、4階と5階では「そごう文化教室」が開催され、多彩な趣味や娯楽の講座が提供されていました。

閉店時には、そごう文化教室で行われていた50講座は閉鎖され、一部の講座はその後、しまなみ交流館や尾道中央商店街振興組合が運営する「絵のまち館」（2013年に自己破産）に引き継がれました。このように、地域社会に根ざした文化的な活動が展開されていたことが、尾道そごう駅前ショップの重要な特徴の一つでした。

営業時代の店外には、「そごう」という文字とロゴが大きく掲げられ、訪れる人々にその存在をアピールしていました。尾道駅の公式サイトや山陽日日新聞に掲載された写真からも、当時の情景がうかがい知れます。しかし、現在ではそのビル外観や広告塔から「そごう」の名を見つけることはほとんど難しくなっています。

尾道そごう駅前ショップ閉店後、ビルの1階には居酒屋チェーンの「魚民」が、2階には「千年の宴」が入居していますが、残念ながら福山そごうのように同業他社が出店するには至りませんでした。このことからも、尾道そごう駅前ショップが地域に与えた影響や役割の大きさを伺い知ることができます。

尾道そごう駅前ショップは、地域の商業だけでなく文化の発信地としても機能していました。閉店という形で歴史の幕を閉じることになりましたが、ここでの思い出や経験は多くの人々の心の中に残り続けています。尾道市における商業の歴史や地域・文化の在り方に思いを馳せつつ、今後もこの地がどのように発展していくのか、注目していきたいところです。

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