尾道市立因島南中学校

尾道市立因島南中学校について

因島南中学校（いんのしまみなみちゅうがっこう）は、広島県尾道市因島土生町に所在する公立の中学校です。通称は因南中もしくは南中で、地域に密着した教育活動を展開しています。

経緯

過去、因島市では人口減少が進む中、旧市内の土生、三庄、田熊の3つの中学校を統合する案が議論されていました。2006年1月に行われた市町村合併によって、この統合構想が尾道市によって引き継がれましたが、そこで提案されたのは中学校だけでなく土生幼稚園や統合地域の小学校を含めた幼小中一貫校構想でした。この唐突な提案に対し、地域住民からの反発も強く、特に「三庄小学校の存続を求める会」と「田熊小学校の存続を求める会」が立ち上がり、住民の署名活動を行いました。

その結果、三庄・椋浦地域と田熊地域から過半数の署名を集め、2007年2月に尾道市に提出しました。これを受け、尾道市議会では「因南学園構想の凍結と小学校存続」の方針が示されました。しかし、尾道市は学園構想を今後も堅持し、地域全体での合意形成を図る意向を示しました。

学校の設立

2008年4月には、尾道市教育委員会が土生、三庄、田熊の中学校を統合し、因島南中学校を2010年4月に開校するための実施設計を完了しました。この際、地域の小学校との連携を図るための交流スペースを設計し、さらに体育館の屋根には太陽光発電装置が設置されることが決定されました。これにより、学校はエコロジーにも配慮した施設としての姿を持つことになりました。

開校までの流れ

以下に、因島南中学校の沿革を示します。

• - 2010年3月27日 - 土生中学校の閉校式を挙行。
• - 2010年3月28日 - 田熊中学校及び三庄中学校の閉校式。
• - 2010年4月5日 - 因島南中学校の開校式。
• - 2010年4月6日 - 第1回入学式を行い、新入生は93名。
• - 2010年4月12日 - 校歌を披露（作詞者は鷹羽狩行夫妻）。

その後も順調に教育活動を進め、地域の文化祭や音楽コンクールにも積極的に参加し成果を上げています。特に、音楽コンクールでは優秀校に選ばれるなど、教育面での充実が図られています。

部活動と年間行事

因島南中学校では、スポーツや文化活動が盛んで、サッカー部、野球部、テニス部、陸上競技部、女子バレーボール部など、多様な部活動が運営されています。また、ブラスバンド部や文化部もあり、生徒たちは様々な分野に挑戦しています。さらに、剣道や相撲、男子バレーボールなど、部活動に属さない形でも大会に参加し、活躍を見せています。年間行事には、始業式や入学式、修学旅行、文化祭、卒業証書授与式などが含まれ、生徒たちはこれらの行事を通じて成長しています。

通学区域

因島南中学校の通学区域は、因島土生町、因島田熊町、因島三庄町、因島椋浦町となっており、地域の小学校からの進学者が多数を占めています。2015年以降は尾道市立因島南小学校からの進学が主となっています。

尾道市立因島南中学校は、地域と共に成長することを目指し、教育活動を展開している学校です。

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