尿瓶

尿瓶（しびん）とベッドパン：排泄をサポートする医療・介護用品

尿瓶とベッドパンは、病気や怪我、高齢などにより、自力でトイレに行くことが難しい方の排泄をサポートする医療・介護用品です。それぞれの特徴を理解し、適切な場面で利用することで、患者さんのQOL（生活の質）向上に貢献します。

尿瓶（しびん）

尿瓶は、主に男性がベッド上で排尿するために使用される容器です。横になったままの姿勢で使用できるため、起き上がることが困難な方や、安静が必要な方に適しています。近年では女性用も販売されています。

尿瓶のメリット

ベッドから起き上がらずに排尿できる
患者さんの自立を促せる（腕が動く場合）
排尿量の測定が可能

尿瓶の注意点

長期使用は便秘や排尿障害を引き起こす可能性
女性用は構造上、使いづらい場合がある
適切な洗浄・消毒が必要

ベッドパン

ベッドパンは、排尿と排便の両方に使用できる受け皿状の容器です。寝たきりの方や、手術後などで移動が困難な方に適しています。素材は金属、プラスチック、セラミックなどがあります。

ベッドパンのメリット

ベッドから起き上がらずに排泄できる
排尿と排便の両方に対応
様々な素材・形状の製品がある

ベッドパンの注意点

冷たく硬い素材の場合、不快感を与える可能性
褥瘡（じょくそう）予防のため、体圧分散に配慮が必要
プラスチック製は滅菌が難しく、微生物の温床になる可能性
適切な洗浄・消毒が必要

ベッドパンの種類

標準型ベッドパン： 一般的な形状のベッドパン。ステンレス製が多い。
人間工学に基づいたベッドパン： 患者の体を支える面積が広く、快適性に配慮した設計。
骨折用ベッドパン： 通常のベッドパンより小さく、一端が平らになっている。骨盤骨折や人工股関節置換術後の患者向け。
使い捨てベッドパンライナー： 再生木材パルプやプラスチック製のライナー。感染リスクを低減できる。

まとめ

尿瓶とベッドパンは、患者さんの状態やニーズに合わせて適切に選択し、安全に使用することが重要です。使用前には、製品の取扱説明書をよく読み、正しい使用方法を理解しましょう。また、排泄後の適切な洗浄・消毒を徹底し、感染予防に努めましょう。

関連項目

おむつ
* ポータブルトイレ

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