山 (映画)

『山』（原題：The Mountain）は、1956年に公開されたアメリカのアドベンチャードラマ映画です。監督はエドワード・ドミトリクが務め、スペンサー・トレイシー、ロバート・ワグナー、クレア・トレヴァー、リチャード・アーレン、ウィリアム・デマレスト、アンナ・カシュフィといった豪華キャストが出演しています。

この映画は、アンリ・トロワイヤが1952年に発表したフランスの小説『La neige en deuil』（邦題：雪に消えた）を原作としています。この小説は、1950年に実際に起こったエア・インディア245便墜落事故に着想を得て書かれました。

あらすじ

物語は、フランスアルプスの山中で墜落した航空機から、貴重な財産が積まれているという情報を耳にした二人の兄弟を中心に展開します。兄のザカリー（スペンサー・トレイシー）は、かつて山岳ガイドとして活躍していましたが、現在は隠遁生活を送っています。弟のクリス（ロバート・ワグナー）は、兄とは対照的に野心家で、墜落機の財産を独り占めしようと企みます。二人は、互いの思惑を抱えながら、雪深い山中を登り始めます。過酷な環境と、それぞれの過去が露呈する中、兄弟の葛藤と人間模様が描かれます。

キャスト

ザカリー：スペンサー・トレイシー
クリス：ロバート・ワグナー
マリー：クレア・トレヴァー
オリバー：リチャード・アーレン
ファーザー：ウィリアム・デマレスト
アンナ：アンナ・カシュフィ

映画の特徴

『山』は、雄大な雪山の景観を背景に、人間ドラマが繰り広げられる作品です。スペンサー・トレイシーとロバート・ワグナーの演技対決も見どころの一つです。また、航空機事故を題材にしながら、人間の欲望や兄弟愛、過去のトラウマといった普遍的なテーマを深く掘り下げています。映画の映像美も高く評価され、雪山の厳しさや美しさを余すところなく表現しています。

作品の背景

原作となった小説『雪に消えた』は、実在の航空機事故をベースに、雪山を舞台にしたスリリングな物語が展開されます。この小説は、当時の社会状況や人間の心理を巧みに描いており、映画化されるにあたり、そのテーマが忠実に再現されました。

外部リンク

山 - allcinema
The Mountain - IMDb（英語）

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