山下博之

山下博之

山下博之（1932年5月20日 - 2016年9月2日）は、日本の国文学者であり、元四国大学短期大学部教授です。徳島県三好市出身。

生涯

早稲田大学第一文学部を卒業後、徳島新聞の記者や雑誌編集者として活動しました。その後、高校の国語教師となり、徳島県立阿南工業高等学校では校長を務めました。

1990年には、徳島県文化の森総合公園に移転オープンした徳島県立図書館の初代館長に就任し、図書館の発展に尽力しました。その後、四国大学に移り、国文学史などを教鞭を執り、2008年に顧問教授を最後に退職されました。

高校教師時代から徳島ペンクラブで活動し、2007年から6年間は同クラブの会長として、徳島の文学界を牽引しました。

山下博之は、長年にわたり阿波人形浄瑠璃と海野十三の研究に情熱を注ぎました。1992年に発足した「海野十三の会」では会長を務め、文学碑の建立や企画展の開催を通して、海野十三の再評価に尽力しました。

これらの功績が認められ、徳島県文化協会出版文化賞、徳島県文化賞、地域文化功労者文部科学大臣表彰など、数々の賞を受賞しました。

2016年9月2日、大動脈瘤解離のため逝去されました。

受賞歴

1999年 - 徳島県文化協会出版文化賞
2008年 - 徳島県知事表彰
2011年 - 地域文化功労者文部科学大臣表彰
2015年 - 徳島県文化賞

著書

『私本 阿波の十郎兵衛 史実と虚構のはざまから』（1999年、徳島県教育印刷）
『阿波十郎兵衛の娘・おつる上巻』（2002年、徳島県教育印刷）
* 『阿波十郎兵衛の娘・おつる下巻』（2002年、徳島県教育印刷）

山下博之は、徳島の文化の発展に大きく貢献した人物として、その名が記憶されています。阿波人形浄瑠璃と海野十三研究における功績は大きく、後世に語り継がれることでしょう。

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