山下裕二

山下裕二のプロフィールと業績

山下裕二（やました ゆうじ、1958年6月15日生まれ）は、広島県呉市で誕生した日本の著名な美術史家および美術評論家として知られています。彼は現在、明治学院大学の教授として教鞭を執り、特に日本美術の理解と普及に貢献しています。

学歴とキャリアの初期

山下は東京大学文学部の美術史学科を卒業後、同大学院に進学しました。ここで、辻惟雄という著名な学者の指導を受けながら日本美術史を専攻し、水墨画の研究に取り組みました。この専門的な学びを経て、1990年から明治学院大学の文学部芸術学科にて教員として活動を開始し、現在までその地位にあります。

日本美術応援団の創設

1996年には、「日本美術応援団」を赤瀬川原平と共に結成し、団長として活動を展開しました。この団体は、日本の美術作品や作家を広め、再評価することを目的としています。特に、専門外の美術分野に関してもサポートを行い、その成果として著名な展覧会なども数多く開催しています。山下自身が編集に関わった『日本美術全集』は、2012年から2016年にかけて全20巻が発行され、多くの読者に影響を与えています。

日本美術の普及とメディアでの影響

山下はテレビや雑誌など、様々なメディアに登場し、日本美術の重要性を広める活動を行っています。2017年には、彼が応援団を結成した時点に比べて、日本美術が社会の中での地位を劇的に向上させたことを指摘しました。この発言は、展覧会の観客動員数やテレビ番組の視聴率などが日本美術の方が上回るようになったことを踏まえたものです。

重要な展覧会と監修

2019年、東京都美術館で行われた展覧会「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」では、山下が監修を担当しました。この展覧会には、彼の恩師である辻惟雄も特別顧問として参加し、彼らの深い関係が美術界におけるコラボレーションの一例として注目を集めました。

著作と貢献

山下の著作は多岐にわたり、以下のような書籍が挙げられます：

• - 岡本太郎宣言（平凡社、2000年）
• - 日本美術の二〇世紀（晶文社、2003年）
• - 伊藤若冲 鳥獣花木図屏風（小学館、2006年）
• - 日本美術の底力（NHK出版新書、2020年）
• - 日本美術・この一点への旅（集英社、2023年）

また、彼は共著としても数多くの書籍や展覧会の監修を手がけており、特に赤瀬川原平とのコラボレーションが知られています。

最後に

山下裕二は、日本美術の新たな評価と理解を促進する活動を通じて、その地位向上に寄与してきました。彼の専門性と情熱は、今後も日本の芸術文化において大きな影響を持ち続けるでしょう。彼の活動は、視覚芸術や歴史に対する人々の関心を高める貴重な役割を果たしています。

もう一度検索