山内昭道

山内昭道（やまのうち しょうどう／あきみち）

山内昭道（1928年3月2日 - 2005年）は、日本の児童教育者であり、特に幼児教育における自然教育の分野で多大な貢献をしました。東京に生まれ、父は亀戸幼稚園を創設した山内勇仙です。

学歴と職歴

1948年、東京農林専門学校（現在の東京農工大学農学部）を卒業後、農林省農業技術研究所園芸部助手や農林技官として勤務しました。その後、1957年に駒澤大学仏教学部を卒業し、仏教の知識も教育に取り入れました。1960年には、父が創設した亀戸幼稚園の園長に就任し、学校法人山内学園の運営にも携わりました。教育者としてのキャリアを積む中で、1965年には駒沢女子短期大学の専任講師、後に助教授となり、1976年には東京家政大学保育科の教授に就任しました。1998年に定年退任し、同大学の名誉教授となりました。

教育理念と活動

山内昭道は、長年にわたり幼児教育の現場で実践と研究に励み、自然と触れ合うことの重要性を説きました。仏教の教えを基盤とした保育を提唱し、子どもたちが自然の中で様々な発見をすることで、豊かな感性と知性を育むことを目指しました。その教育理念は、多くの著書や共著を通じて広く社会に共有され、幼児教育における自然教育の重要性を広く認識させるきっかけとなりました。

主な著書

山内昭道は、数多くの著書を執筆し、幼児教育における自然教育の重要性を広く伝えました。主な著書として、以下のようなものがあります。

『幼児の科学と心 不思議に思う芽を育てる』（教育出版、1978年）
『子どもと共に生きる 母のための仏教保育十二章』（全国青少年教化協議会 まりか新書、1980年）
『自然の観察ABC 自然に親しむ12のポイント』（すずき出版 ひまわり文庫、1980年）
『幼児の自然教育論』（明治図書出版、1981年）
『環境 身近な環境とのかかわりに関する領域』（東京書籍、1990年）
『保育のための自然ウオッチング』（フレーベル館、1994年）
『幼児からの環境教育 豊かな感性と知性を育てる自然教育』（明治図書出版、1994年）
『子どもと自然とおとなと』（鈴木出版、1998年）
『保育《モノ・コトと人》』（チャイルド本社、2010年）

また、多数の共著や指導書も手掛け、幼児教育の発展に大きく貢献しました。

参考文献

[ISBN 978-4-8054-0173-6]
* [1]

山内昭道の業績は、現代の幼児教育においても重要な指針となっており、自然体験を通じた子どもの成長を促す教育の重要性を改めて示しています。

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