山口教継

山口教継（やまぐち のりつぐ）は、戦国時代の武将であり、織田氏と今川氏という二つの有力な勢力に仕えた人物です。尾張国鳴海城主として、その名を歴史に刻んでいます。

生涯

山口氏は、周防国の大内氏の一族であると伝えられています。教継は、桜中村城主であった山口教房の子として生まれました。尾張笠寺付近の土豪であったと考えられており、永正6年（1510年）には笠寺の笠覆寺に貢納していた記録が残っています。

教継は、当初織田信秀に従い、小豆坂の戦いでは、駿河国・遠江国・三河国を支配下に置いていた今川義元の軍勢と戦い、武功を挙げました。しかし、時期は不明ながら、信秀と義元の仲介役を務め、両者を一時的に和睦させたこともありました。

信秀に重用された教継は、三河との国境に位置する要衝、鳴海城を任され、尾張南東部の守りを固めていました。しかし、信秀の死後、その子である信長の代になると、織田氏から離反し、今川氏に寝返りました。鳴海城は子の教吉に守らせ、自らは笠寺に砦を築き、岡部元信らの駿河勢を引き入れ、中村に立て籠もりました。

教吉は、鳴海城から出陣してきた信長と戦い、引き分ける結果となりました（赤塚の戦い）。

教継は、織田方の大高城、沓掛城を調略によって奪取することに成功しましたが、その後、駿河へ呼び寄せられ、親子ともども切腹を命じられました。この山口父子の殺害は、信長の調略によるものという説もあります。

このように、山口教継は、戦国の turbulent な時代を生き抜き、織田氏と今川氏の間で揺れ動きながら、最終的には悲劇的な結末を迎えた武将でした。

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