山口昭男 (俳人)

山口昭男（やまぐち あきお）は、1955年（昭和30年）4月22日に生まれ、兵庫県神戸市に在住する俳人です。彼の俳句は、伝統的な形式を守りながらも、現代的な感性を捉えていると評価されています。

経歴

山口昭男は、神戸市で生まれ育ちました。1980年に俳句結社「青」に入会し、俳人・波多野爽波に師事しました。その後、合同句集『あした葉』を刊行し、1984年には「青賞」を受賞するなど、若くしてその才能を認められました。1988年には「青」の同人となり、さらに俳句の道を深めていきました。

1991年に「青」が終刊した後、山口昭男は新たな活動の場を求め、1992年に「水無瀬野」に入会しました。また、同年には「爽」を結成し、会誌を6号まで発行しました。1993年には「洛」に入会し、様々な俳句結社で研鑽を積みました。1994年には、師である波多野爽波の句を集めた『季語別波多野爽波句集』を刊行し、その俳句に対する深い理解を示しました。

1998年には、フランクフルト日本人国際学校俳句クラブの句集『樅の木』『菩提樹』を刊行し、海外での俳句普及にも貢献しました。2000年には「ゆう」に入会し、編集を担当するなど、多岐にわたる活動を展開しています。

2018年には、句集『木簡』で第69回読売文学賞を受賞し、その俳句作品が広く評価されました。2020年には、自身の俳句に対する情熱をさらに深めるため、神戸で俳句結社「秋草」を創刊し、主宰として後進の指導にも力を入れています。

作品の特徴

山口昭男の俳句は、日常の何気ない風景や感情を、独自の視点と繊細な言葉で表現している点が特徴です。伝統的な俳句の形式を守りつつも、現代的な感性を巧みに取り入れ、読者に新鮮な感動を与えています。その作品は、俳句愛好家だけでなく、文学に関心のある幅広い層から支持を集めています。

著書

『書信 句集』（花神俊英叢書）花神社 2001
『讀本 山口昭男句集』ふらんす堂 2011
『木簡 山口昭男句集』青磁社 2017
『山口昭男ベスト100』ふらんす堂 2019
『波多野爽波の百句』ふらんす堂 2020
『礫』ふらんす堂 2023

山口昭男は、俳句界の第一線で活躍し続ける、現代を代表する俳人の一人です。

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