山口有希

山口 有希（やまぐち ゆうき）は、1984年2月22日に京都府舞鶴市で生まれた日本の陸上競技選手です。身長174cm、体重63kg。特に400メートル競走を得意とし、この種目の日本ジュニア記録保持者として知られています。

経歴

山口氏は、地元舞鶴市の明倫小学校、城北中学校を経て、京都の名門である洛南高等学校に進学。その後、東海大学で競技を続けました。小学校時代には、後に重量挙げ選手として北京オリンピックに出場する齋藤里香氏と同級生でした。また、高校及び大学では、バスケットボール選手の竹内譲次氏の1年先輩にあたります。

東海大学在学中の2004年には、陸上競技の日本代表としてアテネオリンピックに出場する快挙を達成。ここでは、マイルリレー（4×400メートルリレー）の一員として、チームの4位入賞に貢献しました。大学卒業後の2006年には、大阪ガスに入社し、実業団選手として競技を継続。しかし、2012年9月の全日本実業団陸上競技選手権大会をもって、競技の第一線から退くことを表明しました。

現役引退から数年後、山口氏は教育者としての道を歩み始めます。2016年4月には、自身の出身地である舞鶴市に戻り、京都府立東舞鶴高等学校の教諭に就任。現在は同校の陸上競技部で顧問を務め、自身の経験を活かした後進の指導に情熱を注いでいます。

主な競技成績

山口氏は国内外の主要な大会で多くの実績を残しています。400メートル競走においては、2003年に45秒18というタイムをマークし、現在も破られていない日本ジュニア記録を樹立しました。その他、400メートル及びマイルリレーでの主な成績は以下の通りです。

400メートル

2002年 世界ジュニア選手権：予選1組5着 (47秒74)
2002年 アジアジュニア選手権：優勝 (47秒11)
2003年 日本選手権：4位 (46秒10)
2003年 アジア選手権：3位 (46秒18)
2004年 日本選手権：準優勝 (45秒72)
2004年 オリンピック (アテネ)：予選7組5着 (46秒16)
2005年 ユニバーシアード：3位 (46秒15)
2005年 アジア選手権：5位 (46秒65)
2006年 日本選手権：準優勝 (45秒89)
2006年 アジア大会：6位 (47秒13)
2007年 日本選手権：3位 (46秒41)
2007年 世界選手権：予選6組6着 (46秒28)

マイルリレー

2002年 世界ジュニア：3位 (3分05秒80　3走) - ジュニアアジア新記録
2002年 アジアジュニア：優勝 (3分07秒51　1走)
2003年 世界選手権：7位 (3分03秒15　1走)
2003年 アジア選手権：準優勝 (3分03秒59　1走)
2004年 オリンピック (アテネ)：4位 (3分00秒99　1走)
2005年 ユニバーシアード：準優勝 (3分03秒20　1走) - 日本学生新記録（混成）
2005年 アジア選手権：優勝 (3分03秒51　1走)
2005年 東アジア大会：優勝 (3分07秒70　1走)
2007年 世界選手権：予選2組4着 (3分02秒76　1走)

特にマイルリレーでは、アンカーを務めた世界ジュニアでのジュニアアジア新記録、アテネオリンピックでの4位入賞、ユニバーシアードでの日本学生新記録樹立など、チームの中心選手として国際舞台で輝かしい功績を残しました。

自己記録

山口氏の個人種目における自己記録は以下の通りです。

100m：10秒66 (2006年)
200m：21秒15 (2006年)
400m：45秒18 (2003年) - 日本ジュニア記録

現役時代は400メートルを主戦場としながらも、短距離種目でも高いスピード能力を示していました。競技者としての豊富な経験と実績は、現在指導者として次世代アスリートを育成する上で大きな財産となっています。

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