山口牧生 (放送作家)

山口牧生（やまぐち まきお）は、1947年大阪府に生まれた日本の放送作家です。大学時代、同宿していた松本修氏（『霊感ヤマ感第六感』の企画者・ディレクター）に誘われ、クイズ番組の問題作成のアルバイトを始めたことがきっかけで、1975年から放送作家としてのキャリアをスタートさせました。

特に有名なのは、長寿クイズ番組『パネルクイズ アタック25』への貢献です。番組開始から半年後、1975年8月から、地上波での放送が終了する2021年まで、実に46年間もの間、問題作成（途中から問題アドバイザー）として番組を支え続けました。山口氏が考案した番組名物の「アタックチャンス」は、番組の大きな魅力の一つであり、現在も多くの視聴者に親しまれています。

『アタック25』初期、番組の視聴率が伸び悩んでいた時期、局の編成担当から「25分番組を30分にするため、何か良いアイデアはないか」と相談を受けたそうです。初めて参加した会議で、山口氏は「獲得したパネルを一つ消す」という斬新なアイデアを提案しましたが、当時のメイン構成者からは猛反対を受けました。しかし、東京から来ていた作家の大野武雄氏が「面白い」と後押ししたことで、このアイデアは採用されました。この「アタックチャンス」の着想には、山口氏自身の浪人生活の経験から、「チャンスが巡ってくれば、それまでの状況が一変する」という強い思いが込められており、多くの人々を勇気づけたいという願いがあったと言います。

『アタック25』以外にも、『霊感ヤマカン第六感』、『ワイドショー・プラスα』といった情報番組、そして若者向け視聴者参加番組の『プロポーズ大作戦』や『ラブアタック!』など、複数の人気番組の構成に携わりました。『ラブアタック!』では、番組内で使用するゲームのアイデアを考案することを得意とし、数々のユニークなゲームを生み出しました。また、一時期は『三枝の国盗りゲーム』にも参加していましたが、多忙を極めたため、途中で降板しています。

さらに、1988年からは、『霊感ヤマカン第六感』や『ラブアタック!』で共に仕事をした松本修氏が企画した『探偵!ナイトスクープ』に構成作家として参加。以来、36年以上にわたり番組を支え続けています。2021年には、「ウルトラクイズの恒川さんに挑戦」という依頼の回で、クイズ対決の出題者として自ら番組に出演するなど、多岐にわたる活躍を見せています。

山口牧生氏が手掛けた主な番組は以下の通りです。

現在
探偵!ナイトスクープ（ABC制作・テレビ朝日系）

過去
霊感ヤマカン第六感（ABC制作・テレビ朝日系）
ワイドショー・プラスα（ABC）
パネルクイズ アタック25（ABC制作・テレビ朝日系）
プロポーズ大作戦（ABC制作・テレビ朝日系）
ラブアタック!（ABC制作・テレビ朝日系）
* 三枝の国盗りゲーム（ABC制作・テレビ朝日系）

山口氏は、長年にわたり数々の人気番組の制作に携わり、日本のテレビ史にその名を刻んだ放送作家の一人と言えるでしょう。

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