山口重貞

山口重貞（やまぐち しげさだ）は、江戸時代前期の武士であり、常陸牛久藩の第3代藩主として知られています。第2代藩主・山口弘隆の長男として生まれ、母は諏訪忠恒の娘という家柄でした。正室には土井利隆の娘を迎え、側室には永井氏がいました。官位は従五位下、修理亮に叙任されています。

延宝5年（1677年）、父である弘隆の死去に伴い、家督を継承し牛久藩主となりました。しかし、藩主となってからの重貞は、後継者問題に悩まされることになります。長男が早世してしまったため、当初は弟である重治を後継者にしようとしました。ところが、重治は藩主の器ではないと判断し、廃嫡。代わりに、重治の長男である弘豊を養子として迎え、後継者に指名しました。この決断は、藩の将来を熟慮した上でのものであったと考えられます。

元禄11年（1698年）4月4日、重貞は59歳で生涯を閉じました。法号は一応即円重貞院と称します。その生涯は、藩主としての責務を果たしつつ、後継者問題に苦悩したものでした。


系譜

父母:
父: 山口弘隆
母: 諏訪忠恒の娘
正室:
土井利隆の娘
側室:
永井氏
子女:
男子（夭折）
養子:
* 山口弘豊 - 山口重治の長男

山口重貞は、藩主としてだけでなく、一人の人間として、家族や後継者の問題に真摯に向き合った人物でした。彼の決断は、後の牛久藩の歴史に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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