山崎猛 (彫刻家)

山崎猛（やまざき たけし）について

山崎猛は、1930年3月5日に茨城県高萩市に生まれた著名な彫刻家です。彼は茨城大学の名誉教授であり、また美術団体「一陽会」の常任委員も務めました。彼の彫刻作品は地域に深い影響を与え、多くの人々に愛され続けています。

学歴と留学

山崎は、茨城県立日立第一高等学校を経て、茨城大学教育学部美術科を卒業しました。卒業後は高萩中学校の教師となり、美術教育へも情熱を注ぎました。1971年にはローマへ留学し、蝋型によるブロンズ鋳造の技術を習得しました。この留学経験が、彼の後の作品に大きな影響を与えることになります。

代表作

彼の初期の代表作である「とうりゃんせの像」は、1960年に北茨城市磯原の二ツ島公園に設置されました。この作品は、山崎の彫刻家としての才能を広く知らしめるきっかけとなります。また、彼は1966年に旧・茨城県章のデザイン補正を行い、地域の象徴に貢献しました。さらに、1974年には高萩市制20周年の記念彫刻「愛の賛歌」を制作し、1989年には水戸市制100周年記念の彫刻「常陸山」を発表しました。

特に高萩市内には、彼が手掛けた約35体のブロンズ像と10体の石膏原型が点在しており、地域の文化的景観を豊かにしています。

略年譜

• - 1930年: 高萩市に生まれる。
• - 1942年: 高萩市立秋山小学校を卒業。
• - 1954年: 茨城大学教育学部美術科卒業後、高萩中学校の教師に。
• - 1960年: 秋山中学校へ転勤し、「とうりゃんせの像」を制作。
• - 1963年: 茨城大学教育学部の助手に就任。
• - 1966年: 茨城県章（旧）のデザインを修正。
• - 1971年: ローマに留学し、蝋型技法を学ぶ。
• - 1974年: 高萩市制20周年記念の作品「愛の賛歌」を制作。
• - 1978年: 茨城大学教授に就任。
• - 1989年: 水戸市制100周年記念の「常陸山」を制作。
• - 1995年: 茨城大学名誉教授となる。
• - 1998年: 没。

受賞歴

山崎は数多くの賞を受賞しており、その中には1979年の第25回一陽展で受賞したオペリスク賞、1984年の第3回高村光太郎大賞展での美ヶ原高原美術館賞、1986年の第1回ロダン大賞展の特別優秀賞などがあります。また、彼の作品は1987年の第2回現代日本具象彫刻展で大賞を受賞するなど、高く評価されています。

著作

彼は「蝋型ブロンズ その技法と教材化」という書籍を著しており、これは茨城新聞社から発行されています。彼の知識と経験が詰まったこの書は、後進の彫刻家や美術教育者への貴重な指針となっています。

山崎猛の作品や業績は、茨城県だけでなく、日本全体においても大きな影響を与えており、彼の彫刻は今なお多くの人々に親しまれています。

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