山崎竜二

山崎竜二 - 餓狼伝説シリーズの危険なブローカー

山崎竜二は、SNKの対戦格闘ゲーム『餓狼伝説』シリーズおよび『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズに登場する人気キャラクターです。沖縄出身の192cmの長身で、金髪をオールバックにした特徴的な髪型と、鋭い眼光、そして胸元の大きな傷が印象的です。普段は黒ずくめの服装にサングラス、時にはロングコートを羽織り、闇のブローカーとして香港の九龍城砦を拠点に活動しています。

凶暴さと狡猾さを併せ持つ危険人物

一見すると冷静で計算高い山崎ですが、その本質は野獣のような凶暴さと残忍さ、そして悪辣なまでの狡猾さを兼ね備えた危険人物です。彼は「我流喧嘩空手」という独特の武術を操り、格闘家としての誇りなどは全く持ち合わせていません。むしろ、ルールを無視し、手段を選ばずに勝利を掴むことを優先します。刃物を使用したり、相手を徹底的に利用して切り捨てることも厭いません。常に危険と隣り合わせの生活を送ってきたため、異常なまでの好戦性を持ち、「人間の骨の軋む音や、筋の切れる音がたまらなく好き」と公言するほどです。

悲しい過去と歪んだ生き方

山崎の生い立ちも、彼の歪んだ性格形成に大きく影響を与えています。彼は両親に恵まれず施設で育ち、常に孤独と争いにさらされてきました。13歳で施設を脱走後、米軍キャンプ近くの歓楽街で生き抜く術を学び、そこで日本本土の極道組織の幹部である反町と出会います。反町は山崎にとって兄のような存在となり、喧嘩空手の技術と組織での生き方を教えました。しかし、反町は組織内の抗争に巻き込まれ、山崎が20歳の時に殺害されてしまいます。復讐に燃える山崎は組織のボスを殺害し、日本全土の闇組織を敵に回し、香港へと逃亡したのです。

左手と反町への思い

山崎の左手は、常にズボンのポケットに隠されています。これは、凶暴な破壊力を持つ左手を制御し、反町の最期を思い出すことで襲う狂気を抑えるためです。戦闘では、通常は右手を使用し、凶悪な技を使うときのみ左手を使います。この設定はゲーム上でも反映されており、初期の作品では左向き(2P側)で対戦すると左手を使用する演出がなされていましたが、後の作品では修正されていく経緯があります。

餓狼伝説シリーズとKOFシリーズでの活躍

『餓狼伝説3』で初登場した山崎は、始皇帝の財宝の在処が記された「秦の秘伝書」を巡る争いに巻き込まれます。秦兄弟を利用しようとするも逆に利用され、テリー・ボガードらとの戦いを経て計画は失敗に終わります。その後も、『リアルバウト[[餓狼伝説]]』など、様々な作品でテリーと敵対します。『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズにも参戦しており、「オロチ八傑集」の一員として設定されるも、オロチの意志には全く従わず、自身の利益のみを追求します。

他のゲーム作品での活躍

『CAPCOM VS. SNK』シリーズにも登場し、カプコンのキャラクター達とも様々な絡みを見せています。春麗やさくらからは非難され、バルログとは険悪な関係ですが、ベガやキャミィからは評価されています。SNK側のキャラクターからも様々な反応を示され、山崎の人間関係の複雑さを表しています。

ゲーム上の特徴と必殺技

山崎の格闘スタイルは反町から学んだ「喧嘩空手」がベースです。卑怯な技や凶器の使用も厭わず、リーチの長い蹴り技や、相手の攻撃を返り討ちにする「サドマゾ」、「倍返し」など、独特の技を駆使します。「蛇使い」は特に有名で、異常なリーチを誇る必殺技です。超必殺技「ギロチン」は、体力が減ると発動し、強力な一撃で逆転を狙います。他にも、様々な必殺技や超必殺技を駆使し、相手を圧倒します。

ドラマCDや漫画版など、他のメディアでの活躍

ドラマCDや漫画など、ゲーム以外のメディアでも山崎は活躍しています。特に、漫画『K.O.F.'97異伝 ヤマザキ曜変』と『K.O.F '97 ヤマザキ異伝 蛇（ハブ）』では、彼の幼少期や、米軍の特務少尉との関係が描かれ、彼の複雑な過去が深く掘り下げられています。

まとめ

山崎竜二は、その凶暴さと狡猾さ、そして悲しい過去によって形成された複雑なキャラクターです。彼の独特の格闘スタイルと、様々な作品での活躍は、多くのプレイヤーを魅了し続けています。彼の生き様は、決して模範とはなり得ませんが、彼自身の存在感は、餓狼伝説シリーズ、そしてKOFシリーズにおいて、大きな存在感を放っています。

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