山崎貞一賞

山崎貞一賞について

山崎貞一賞（やまざき ていいちしょう）は、一般財団法人材料科学技術振興財団（MST）が毎年授与する著名な賞です。この賞は、論文の発表、特許の取得、及び新たな方法や技術の開発を通じて、実用化に寄与する優れた創造的業績を挙げた研究者に贈られます。

受賞者には賞状とともに金メダルが贈呈され、さらに各分野で300万円の賞金が与えられます。選考委員会の委員長は、2000年にノーベル化学賞を受賞した筑波大学名誉教授の白川英樹氏が務めており、初代理事長は山崎貞一氏です。

対象分野

山崎貞一賞は、以下の4つの分野において、年ごとに選考が行われます。各分野からは1件までの業績が表彰され、受賞は最大3名まで認められています。

1. 材料
2. 半導体及び半導体装置
3. 計測評価
4. バイオサイエンス・バイオテクノロジー

2016年の第16回から、表彰対象が変更され、材料および半導体装置、計測評価とバイオサイエンスの各分野が隔年で2つずつ表彰されることとなりました。

受賞歴

山崎貞一賞は、数々の著名な研究者に贈られてきました。以下に、いくつかの受賞者およびその業績を紹介します。

• - 2003年: 愛媛大学の遠藤弥重太教授が第3回山崎貞一賞を受賞し、無細胞生命科学に関する研究が評価されました。
• - 2004年: 日本原子力研究所の西畑保雄氏が第4回山崎貞一賞を受賞しました。
• - 2005年: 北海道大学の小池和幸教授が受賞し、その業績は広く認知されました。
• - 2006年: 東京大学の橋本和仁教授と渡部俊也教授が第6回山崎貞一賞を受賞。また、同年にはサントリーの島本啓子研究員も受賞しました。
• - 2007年: 理化学研究所の川崎雅司チームリーダーや東京工業大学の岩井洋教授など、研究界で名を馳せた人々が受賞しています。
• - 2008年: 山中一司教授が受賞し、iPS細胞研究センターの山中伸弥センター長も同時に受賞しました。
• - 2009年: 東北大学名誉教授の増本健先生と藤森啓安先生が第9回山崎貞一賞を受賞し、金属材料研究所での業績が高く評価されました。

学術界への貢献

山崎貞一賞は、材料科学分野や関連分野において、国際的な競争力を高めるための重要な道標となっています。受賞者の業績は、学術界だけでなく、産業界にも大きな影響を与え、技術革新を促進し、新たな産業の創出にも寄与することが期待されています。

いつの時代も革新的なアイデアと優れた成果が求められており、山崎貞一賞はその観点からも極めて意義深い賞であると言えるでしょう。

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