山形県総合文化芸術館

山形県総合文化芸術館

山形県総合文化芸術館（やまがたけんそうごうぶんかげいじゅつかん）は、山形県山形市に位置し、県内最大級の多目的ホールを誇る文化施設です。2019年10月に山形銀行が命名権を取得し、「やまぎん県民ホール」という愛称で親しまれています。

歴史の歩み

この施設の建設は、1990年代の初めに遡ります。当時、山形県の県民会館が老朽化し、より現代的な文化施設の必要性が高まっていました。1992年に県は新文化施設の構想をスタートし、2000年に基本設計が完了。JR山形駅の西口に土地を購入し、新たな施設の建設を計画しましたが、2005年に当時の知事が財政の厳しさから計画を凍結しました。

その後、2009年に新知事が就任し、同施設の空き地が年間で巨額の損失を生むとの指摘を受け、再び計画が始動。2012年には専門家による懇談会も立ち上がり、最終的には2016年に設計の概要が確定しました。

新しい文化施設は山形市双葉町に、鉄筋コンクリートで地上5階、地下1階という大規模な建物として建設されました。この施設の総工費は約143億円を見込んでいますが、近年の建設業界の人手不足や材料費の高騰により、工期が延び、追加の資金も必要となりました。最終的に、2018年2月に「県総合文化芸術館」という名称が発表されました。

開館への道

2019年12月にプレオープンし、2020年3月にはグランドオープンが予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響で予定が延期。最終的には2020年5月に全面オープンしました。併設された「山形魅力発信モール」は、地元企業の清川屋が運営し、地元のお酒や食材を中心にした店舗もオープンしました。

設備と機能

総合文化芸術館は、地下1階と地上5階で構成され、大ホールは2001席を収容可能で、他にも2つのスタジオや4つの練習室、3つの会議室、県産品ショップ、レストランなどが完備されています。これらの施設は、地域の芸術や文化活動を促進するために設計されています。

デザインは山形出身の著名なデザイナー、奥山清行によるもので、地元で製作されたじゅうたんが施された大ホールの緞帳「紅−BENI」は、山形銀行から寄贈されています。

まとめ

山形県総合文化芸術館は、地域の文化活動を支える重要な施設であると同時に、さまざまなイベントやパフォーマンスの場としても機能しています。これにより、地域住民が文化に触れ合う機会を提供し、山形県の文化的な発展に寄与しています。

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