山木戸 (新潟市)

新潟県新潟市東区と中央区にまたがる町字、山木戸（やまきど）について解説する。この地域は、東区においては山木戸一丁目から八丁目および大字山木戸が、中央区においては大字山木戸のみが現行の行政地名となっている。

一丁目から八丁目の区域では住居表示が実施されているが、大字山木戸は未実施区域である。郵便番号は950-0871を使用する。地理的には、栗ノ木川の右岸に位置しているのが特徴である。

山木戸という地名は、比較的新しい行政地名としては1943年（昭和18年）に大字として成立し、その後の1981年（昭和56年）に現在の町名である一丁目から八丁目が設定されたことに始まる。しかし、その歴史的な源流はより古く、江戸時代から1877年（明治10年）にかけて存在した「山木戸新田」、別名を「山木戸村」に遡る。この山木戸新田は、明治10年3月15日に近隣の鴉俣村に合併され、その区域の一部となった。

鴉俣村は、その後も行政区画の変遷を経験する。1889年（明治22年）4月1日には市町村合併により木戸村の一部となり、大字鴉俣と呼ばれるようになった。さらに1901年（明治34年）11月1日には、再び合併によって石山村の大字鴉俣となる。そして1905年（明治38年）には、地名の表記が「鴉又」へと改称された。

現在の山木戸の直接の母体となる大字山木戸が、この鴉又から分立したのは1943年（昭和18年）のことである。同年5月3日には、石山村が新潟市に編入されたことに伴い、山木戸は新潟市の大字となった。この頃の山木戸周辺は、沼垂町に近接していたこともあり、工場の進出が著しく進み、それに伴って人口が急増したという背景がある。

1981年（昭和56年）には、大字山木戸の一部に住居表示が実施され、山木戸一丁目から八丁目が設定された。2007年（平成19年）4月1日に新潟市が政令指定都市へ移行した際には、山木戸は東区と中央区に分割される形で所属することになった。具体的には、山木戸一丁目から八丁目と大字山木戸の一部が東区に、大字山木戸の残りの部分が中央区に属している。ただし、中央区に属するのは大字山木戸のみである。

山木戸は栗ノ木川の右岸に位置しており、周辺地域とは以下のように隣接している。北側から東回りに、榎、下木戸、牡丹山、中山、本馬越、榎町といった町字と境を接している。また、栗ノ木川を挟んで、日の出地区とも近接している。

地域内には、新潟市立東新潟中学校や、新潟市消防局の新潟市東消防署といった公共施設が置かれている。また、東新潟自動車学校のような教育・訓練施設も所在する。主要な交通路としては、新潟県道3号新潟新発田村上線が地域を縦断しており、周辺地域や他市へのアクセスを担っている。

なお、地域内の世帯数や人口、市立小・中学校の学区については、定期的に更新される統計情報に基づき定められている。

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