山本庸幸

山本庸幸の経歴と業績

山本庸幸（やまもと つねゆき、1949年9月26日生まれ）は日本の著名な法曹であり、元通産官僚であり、最高裁判所判事としてその名を知られています。彼は愛知県に生まれ、高校卒業後、京都大学法学部に進学しました。学生時代から法律の道を志し、1972年には国家公務員上級甲（法律）試験及び通商産業省上級甲種（事務）職員採用選抜試験に合格し、その後1973年に京都大学法学部を卒業。通商産業省に入省することとなります。

通産官僚としてのキャリア

通商産業省では、山本はさまざまな部門でその能力を発揮しました。公害保安局や貿易局での業務を経て、外務省に出向しマレーシアの日本大使館に勤務。その後、再び通商産業省に戻り、特許庁での役職を含む幾つかの要職を務めました。1989年には内閣法制局に移り、第一部や第四部、第二部、第三部などの部長を歴任し、2010年には内閣法制次長に就任します。2011年には内閣法制局長官に就任し、政治的な影響力を持つ存在となりました。

最高裁判所判事としての活動

2013年に内閣法制局長官の職を退任した後、山本は最高裁判所判事に任命され、その役割を果たしました。在任中、彼は豊富な法律経験を生かして、判断を下し、法解釈に関する重要な問題に対処しました。彼の信任にも表れるように、2014年の国民審査では、彼に対する罷免の票数が最も少なく、信任されたことが示されています。

政策へのアプローチ

山本は、特に憲法解釈に関する見解で注目を集めました。2013年には、集団的自衛権の行使について言及し、従来の憲法解釈では難しいとの立場を取ったことがあります。この発言は、内閣官房長官からの反発を受けましたが、同時に一部与党からの支持も得るなど、議論を呼び起こしました。

あいちトリエンナーレとその後

2019年には名古屋市によって設置された「あいちトリエンナーレ名古屋市あり方・負担金検証委員会」の座長に就任し、市の負担金に関わる問題での判断を示しました。このように、山本は法律の専門家としてだけでなく、公共政策においても重要な役割を果たしてきました。

受賞歴

山本はその貢献に対し、2020年には旭日大綬章を受章しました。彼のキャリアは、日本の法制度や公共政策の発展に大いに寄与しており、その影響力は今なお続いています。彼の法律に対する深い理解と経験は、今後の法制度改革やその運用においても洞察を提供するでしょう。

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