山本晃 (花飾学者)

山本晃（やまもと あきら、1933年 - ）は、日本のフラワーデザインの黎明期から活躍した、著名な花飾学者であり、フラワーデザイナー、園芸家です。1933年（昭和8年）に東京の神田で生まれました。

山本氏は、日本のフラワーデザインの歴史を創り上げた人物の一人である永島四郎の門下生として、その才能を開花させました。永島氏の薫陶を受け、第一園芸株式会社に入社。デザイン室長、チーフデザイナーを歴任し、数々の作品を世に送り出しました。その創造性と技術力は、業界内でも高く評価され、日本のフラワーデザインの発展に大きく貢献しました。

また、山本氏は教育者としても活躍しました。三井財閥の三井農園と学校法人伊東学園が創立したテクノ・ホルティ園芸専門学校では講師を務め、次世代のフラワーデザイナーの育成に尽力しました。長年にわたり、花飾学の基礎を教え、多くの生徒を指導しました。その指導は、実践的な技術だけでなく、花飾学の理論的な理解を深めるものでした。

山本氏の活動は、フラワーデザインの分野に留まらず、著述活動を通して花飾学の普及にも大きく貢献しました。

主な著書として、以下のものが挙げられます。

「フラワーデコレーション」（1967年、新樹社）
この著書は、山本氏がフラワーデザインの基本的な技術と知識をまとめたもので、図版を交えながら分かりやすく解説しています。80ページで、図版が16枚掲載されています。

「ニューフラワーデコレーション」（1974年、新樹社）
この著書は、前著「フラワーデコレーション」をさらに発展させ、新しい技術やデザインを紹介しています。161ページと7ページで構成され、図版も32枚と豊富に掲載されています。より高度なテクニックを学びたい人にとって、貴重な一冊です。

* 「花飾学 FLORAL DECOROLOGY 基礎編」（1993年4月、進学進路センター）
この著書は、山本氏が長年にわたり培ってきた花飾学の理論と実践を体系的にまとめたものです。花飾学の基礎を深く理解するための重要な書であり、大型カバー本として出版されました。専門的な知識を求める読者にとって必読の一冊です。

また、山本氏は音楽家とのつながりもあり、シンガーソングライターの山本達彦は甥にあたります。

山本晃氏は、日本のフラワーデザイン界における先駆者として、その創造性と教育活動を通して、多くの人々に影響を与えました。彼の功績は、今後も長く語り継がれることでしょう。

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