山本晃久

山本晃久（やまもと てるひさ）は、1981年生まれの日本の映画プロデューサーです。兵庫県西宮市出身で、2003年に日本映画学校（現：日本映画大学）を卒業しました。

キャリアの始まりとキアロスクーロ設立

映画業界でのキャリアは、C&Iエンタテインメント、ウォルト・ディズニー・ジャパンを経て、師と仰ぐプロデューサー久保田修氏が2006年に立ち上げたプロダクションレーベル「キアロスクーロ」の名称とロゴを引き継ぐ形で、2023年11月に映像制作プロダクション「株式会社キアロスクロ」を設立。自ら代表取締役兼プロデューサーに就任しました。

映画プロデューサーとしての活躍

山本氏は、映画プロデューサーとして数多くの作品を手掛けています。2013年の『燦燦 さんさん』では共同プロデューサーを務め、その後、『泣き虫ピエロの結婚式』、『春なれや』、『彼女がその名を知らない鳥たち』など、多様なジャンルの作品でプロデューサーを担当しました。

特に、白石和彌監督の『彼女がその名を知らない鳥たち』では、第41回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞するなど、高い評価を得ています。

また、2018年には濱口竜介監督の『寝ても覚めても』が第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、国際的な注目を集めました。

黒沢清監督の『スパイの妻〈劇場版〉』では、第77回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞を受賞し、第45回エランドール賞プロデューサー奨励賞（映画部門）を受賞。プロデューサーとしての手腕が高く評価されました。

2021年には、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』でプロデューサーを務め、第74回カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞、さらに第94回アカデミー賞では、日本人映画プロデューサーとして初となる作品賞ノミネートという快挙を成し遂げました。同作は、国際長編映画賞も受賞し、日本映画史に残る作品となりました。また、第41回藤本賞も受賞しています。

その他、『ボクたちはみんな大人になれなかった』、『MISS OSAKA』（共同プロデューサー、エキストラ出演も）、『熱のあとに』など、話題作を多数手がけています。

テレビドラマプロデューサーとしての活動

映画のみならず、テレビドラマのプロデュースも精力的に行っています。

『アラサーちゃん 無修正』、『その「おこだわり」、私にもくれよ!!』、『名刺ゲーム』、『山田孝之のカンヌ映画祭』など、話題のドラマを次々とプロデュースしています。

特に、2017年にプロデュースした『山田孝之のカンヌ映画祭』は、ギャラクシー賞の2017年3月度月間賞を受賞し、その企画力と演出力が評価されました。また、Netflixで配信された『全裸監督 シーズン2』や、WOWOWの『キン肉マン THE LOST LEGEND』など、配信ドラマの分野でも才能を発揮しています。

近年では、NHK総合の『拾われた男』、Disney+の『ガンニバル』、『すべて忘れてしまうから』、『季節のない街』、スターの『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』、『七夕の国』など、数々の話題作を手掛け、2025年には読売テレビ・日本テレビの『私の知らない私』でチーフプロデューサーを務める予定です。

受賞歴と評価

山本氏は、数々の作品で賞を受賞しており、映画プロデューサーとしての実績と才能は国内外で高く評価されています。

特に、2021年の『ドライブ・マイ・カー』でのアカデミー賞ノミネートは、日本の映画業界にとって大きな出来事であり、彼の名前を世界に知らしめるきっかけとなりました。

また、ギャラクシー賞は、『山田孝之のカンヌ映画祭』と『拾われた男』で受賞しており、ドラマプロデューサーとしての手腕も高く評価されています。

今後の活動

山本晃久は、今後も映画、テレビドラマの両分野で、新たな作品を世に送り出すことが期待されています。株式会社キアロスクロの代表取締役兼プロデューサーとして、日本の映像業界を牽引していく存在として、さらなる活躍が期待されています。

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