山本暁

山本 曉

東京都出身の映像作家であり、映画監督として活動する山本 曉（やまもと あきら）は、4月10日生まれである。
日本を代表するアニメーション監督、山本暎一を叔父に持つ血筋は、彼の映像世界に少なからず影響を与えていると言えるだろう。

キャリアの歩み

山本 曉のキャリアは、テレビ番組の制作現場から始まった。
特に、再現ドラマのアシスタントとして経験を積み、様々な番組に関わる中で、映像表現の基礎と実践的なノウハウを習得した。
テレビ業界での経験を経て、活躍の場をVシネマや映画へと移し、助監督として数々の作品に携わった。
現場での経験を通じて、監督としての視点と技術を磨いていった。

監督としての活動

助監督としての経験を積んだ後、山本 曉は2007年に商業長編映画第一作となる『HANA～天使の人形～』を発表し、監督として本格的にデビューを飾った。
この作品には、紺谷みえこ、国分佐智子、布川敏和、志賀廣太郎、草村礼子、キートン山田といった多彩な俳優陣が出演している。

2009年には、自身が主宰する映像制作ユニット「秘密基地」を設立。
このユニットを中心に、ミュージックビデオ（MV）やショートフィルムの企画・制作・撮影を精力的に行っている。
以来、「秘密基地」を拠点に、映画作品だけでなく、多様なジャンルの映像表現に挑戦し続けている。

主な監督作品と評価

山本 曉が監督として手掛けた主な作品は多岐にわたり、国内外で評価を得ている。

映画:
商業長編デビュー作『HANA～天使の人形～』以降、『鼓動 ～三宅島と結ぶ 180kmのテープ～』（2009年）、津田寛治主演の『小さな世界 ～it is a small world～』（2009年）などがある。『小さな世界』は西東京市民映画祭コンペティション部門に入選した。

特に評価の高い作品として、『日なたの家族』（2012年）が挙げられる。
同作はドイツのハンブルク日本映画祭での上映をはじめ、第9回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭短編部門ノミネート、第8回山形国際ムービーフェスティバルで県知事賞、映文連アワード2013で優秀賞、福井駅前短編映画祭でフェニックス賞を獲得するなど、多くの賞に輝いた。
また、『蟻の一穴』（2015年）も、新人監督映画祭や第4回岩槻映画祭でノミネートされ、第6回O!!ido短編映画祭では監督賞を受賞。福井駅前短編映画祭2017においては、ベストアクター賞および協賛企業賞を受賞している。
『華うつろ花は咲く』（2017年）なども監督作品である。

ミュージックビデオ・CM・アニメーション:
「秘密基地」設立以降、多くのアーティストのミュージックビデオを手掛けており、代表的なものにヒメノアキラ『勇敢な鳥』（2009年）や、Chouchou『coma』を用いた『大地に消ゆ』（2009年）などがある。『大地に消ゆ』は2010年の第8回芸術科学会展ビジュアルアート部門で最優秀賞を受賞した。
テレビCMでは、ファイテンの高橋尚子を起用した「がんばれＱちゃん Air篇」（2008年）などを監督。
また、アニメーション作品『WOLFGANG THE SONIC SHOW』（2007年）では船本恵太監督と共同で監督を務めるなど、活動領域は多岐にわたる。

テレビ番組制作から始まり、助監督、そして監督として映画、MV、CM、アニメーションと、多様な映像表現の場で活躍する山本 曉。
その作品は、物語性、映像美、そして出演者の魅力を引き出す手腕が高く評価されている。
今後も、彼が生み出す独自の映像世界に期待が寄せられている。

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