山本武雄

山本 武雄（やまもと たけお）

山本武雄は、1917年1月5日生まれ、1994年7月25日に記された将棋界の名棋士です。富山県に生まれ、棋士番号27として知られています。彼は金易二郎名誉九段の門下生であり、将棋の世界で大いに活躍しました。特に、執筆活動では「山本陣太鼓」というペンネームを用いてその知識を広めています。

経歴

山本は1933年に金易二郎のもとに入門し、同門の高柳敏夫とともに将棋の修行を重ねました。1940年には、日本将棋連盟の前身となる将棋大成会から、第1回「模範棋士」の表彰を受け、彼の名が広まるきっかけとなりました。1941年に四段に昇段し、プロ棋士として活動を開始。彼は順位戦にも参加し、その成績で足場を築いていきました。

1946年度から始まった順位戦においては、第3期のC級が1組と2組に分かれる際に、1947年度のC級順位戦で高成績を収め、C級1組に昇進。その後も順調に昇段を果たし、1948年度にはC級1組順位戦で6勝3敗を達成し、さらにB級に昇級しました。1949年には七段となり、彼の棋士としてのキャリアはその後も続きました。

1951年度の順位戦B級では均等な成績を記録し、次期にはB級1組に在籍。しかし、翌期において成績が振るわずB級2組へ降級しました。1953年には第1回「B級選抜トーナメント」で優勝するなど、実力を証明しました。

1966年度から1967年度にかけてのC級1組順位戦では連続して降級点を喫し、1968年には競技から引退。その年に八段の段位が贈られ、長年の将棋界での功績が評価されました。また、同年には永年勤続棋士として表彰を受けます。

その後、日本将棋連盟の理事としても活動し、1987年には東京将棋記者会賞を受賞。1992年には春の叙勲で勲五等双光旭日章を受章し、1993年には九段へと昇格しました。これにより、七段以下で引退した棋士として初めて九段に昇段したのです。

残念ながら、彼は1994年に肺炎のため亡くなり、享年は77歳でした。彼の生涯は、将棋界での長い業績と名誉によって彩られ、多くの棋士たちにとっての尊敬の対象であり続けています。

昇段履歴

• - 1933年：入門
• - 1937年：初段
• - 1941年：四段（プロ入り）
• - 1944年：五段
• - 1948年：六段（順位戦C級上位）
• - 1949年：七段（順位戦B級昇級）
• - 1968年：引退
• - 1968年5月24日：八段（贈八段）
• - 1993年11月17日：九段（贈九段、将棋の日表彰）

棋戦優勝

• - B級選抜トーナメント（1953年年度=第1回）

著書

• - 『将棋百年』時事通信社（1966年発行、599ページ）
• - 改訂増補版『将棋百年』（1970年、673ページ）
• - 改定新版『将棋百年』（1976年、822ページ）

出典

• - 平成10年版「将棋年鑑」（日本将棋連盟）pp.517 - 518

山本武雄の人生は、将棋文化に多大な影響を与え、その功績は今もなお将棋ファンや棋士たちに親しまれています。

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