山本浩

山本浩のプロフィールと業績

山本浩（やまもと ひろし）は、1953年4月12日に生まれた日本の元アナウンサーで、現在は法政大学スポーツ健康学部の教授として社会学やスポーツジャーナリズムを教えています。彼はNHKでエグゼクティブアナウンサーとして働き、スポーツ分野の解説委員を務めながら、特にサッカー中継の実況で広く知られています。

来歴

山本は島根県松江市で生まれましたが、小学4年生から中学2年生までは静岡県浜松市に住み、ここでサッカーに親しむ機会を得ました。埼玉県立川越高等学校を卒業後、東京外国語大学のドイツ語学科に進学し、大学時代にはワールドカップ西ドイツ大会のインターンシップに参加しています。最初は海外特派員を目指してNHKの記者職を志望しましたが、運悪く応募用紙が手に入らず、アナウンサー職に応募した結果、1976年にNHKに入局することとなります。

初任地は福島局で、高校野球の実況を担当し、解説者と対話しながら学ぶ中でスポーツ実況の面白さに目覚めました。その後松山局に異動し、サッカー担当として本格的にスポーツ実況が始まります。1982年には全国中学校サッカー大会の決勝戦実況で全国放送デビューを果たしました。サッカーに関わるようになった契機は、当時日本代表コーチであった花岡英光から森孝慈監督を紹介されたことでした。

東京アナウンス室に異動後は、サッカー実況が増加し、1985年にはFIFAワールドカップメキシコ大会のアジア最終予選での日本対韓国戦の実況を担当しました。ワールドカップでは日本チームの試合を多数実況し、特に準々決勝のアルゼンチン対イングランド戦では、ディエゴ・マラドーナの名プレーを4回「マラドーナ」と連呼する実況が多くのサッカーファンに記憶されています。

アナウンサーから教授へ

2000年にはスポーツ・体育部門の解説委員に就任し、2006年のFIFAワールドカップや2008年の北京オリンピックでは現地からリポートを行いましたが、2005年にはアナウンサー職を離れます。2009年にはNHKを退職し、法政大学で教授として新設されたスポーツ健康学部に就任しました。

その他の活動

山本は日本プロサッカーリーグの特任理事や、外部委員として相撲協会の再発防止検討委員会にも関与しています。彼はまた、テレビ番組やラジオ番組にも出演しており、その存在感を発揮しています。

幼少期や趣味

幼少期にはサッカーに興味がなかったものの、学内のオーケストラでトランペットを担当しており、最初は音楽番組に興味を持っていました。趣味は取材先で市場巡りをすることであり、多様な経験が彼のアナウンサーとしての感性を育てています。

書籍と名語録

山本は個人著書としても数冊の本を出版しており、その中には実況経験を基にしたサッカー論が含まれています。また、アナウンサーらしからぬ即興的な実況言葉により、多くの名言を生み出しました。

彼の独特な実況スタイルは、多くのファンに愛され、その影響は今もなお続いています。

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