山本貢

山本 貢

山本 貢（やまもと みつぐ）は、日本のラグビーユニオン選手。1981年5月12日、岡山県倉敷市に生まれた。主にフォワード最前線で体を張るフッカー（HO）やプロップ（PR）のポジションで活躍し、日本のトップレベルのリーグで長きにわたりプレーを続けた。

経歴

山本選手がラグビーという激しいスポーツに打ち込み始めたのは中学校時代のことである。故郷である岡山県で基礎を学び、その後、愛媛県の新田高等学校へ進学。高校でもラグビー部で技を磨き、2000年に卒業を迎えた。卒業後はラグビー強豪校として知られる関東学院大学に進学し、大学ラグビーの舞台で更なる成長を遂げた。

2004年に関東学院大学を卒業すると、当時のトップリーグに所属していた三洋電機ラグビー部（現在のパナソニック ワイルドナイツ）に加入。鳴り物入りでトップリーグ入りを果たした山本選手は、同年9月18日に行われたジャパンラグビートップリーグ第1節、リコーブラックラムズ戦において先発メンバーとして公式戦デビューを飾った。ルーキーイヤーからその実力を遺憾なく発揮し、チームの勝利に貢献した。三洋電機時代には、リーグにおける自身の価値を証明するかのように、2005-06シーズンと2007-08シーズンに2度にわたりトップリーグのベストフィフティーンに選出されている。これは、そのポジションにおける国内トップクラスの選手であることの紛れもない証であった。

2011年、山本選手は新たな挑戦の場として、当時トップリーグ昇格を目指していたキヤノンイーグルスへ移籍した。経験豊富なベテラン選手として、チームのトップリーグ昇格、そしてリーグでの定着に大きく貢献した。キヤノンイーグルスでのキャリアにおいて、彼はもう一つの大きな節目を迎えている。2013年12月には、トップリーグ通算100試合出場という偉業を達成。これは、長年にわたり第一線でプレーを続け、怪我なくコンディションを維持してきたことの証であり、その耐久性と貢献度の高さを示す記録である。

キヤノンイーグルスで7シーズンにわたり活躍した後、2018年にチームを退団。しかし、彼の現役生活はここで終わらなかった。2019年には、当時トップチャレンジリーグに所属していたコカ・コーラレッドスパークスに加入。キャリアのベテランとして、若手が多いチームの中でリーダーシップを発揮し、最前線での経験をチームに還元した。

日本代表

国際舞台においても、山本選手は「桜のジャージ」を身に纏った経験を持つ。日本代表としてもプレーし、キャップ数は「10」を数える（2016年3月現在）。強豪国を相手に、フッカーやプロップとしてスクラムの最前線で体を張り、日本のラグビーのために奮闘した経験は、彼のキャリアにおいて重要な一章である。

特徴

身長176cm、体重107kgという強靭な体格を持ち、フッカーとプロップという異なるポジションを高いレベルでこなせるユーティリティ性が彼の大きな強みであった。スクラムでの安定感や、密集でのパワフルなプレーはチームにとって欠かせない存在だった。また、ファンやチームメイトからは「みつぐ」や「みっちゃん」という愛称で親しまれ、その人柄も多くの人に慕われた。

トップリーグで通算100試合以上に出場し、ベストフィフティーンにも複数回選ばれるなど、山本 貢は日本のラグビー界において確固たる足跡を残した選手である。その経験と実力は、所属した各チームにとって大きな財産となった。

もう一度検索