山根隆治

山根 隆治（やまね りゅうじ）氏は、日本の政治家として地方から国政まで幅広いキャリアを積みました。1948年3月8日に東京都豊島区で生まれ、2022年12月10日に74歳で逝去しました。参議院議員を2期務め、特に野田内閣では外務副大臣として重要な役割を担いました。そのほか、参議院経済産業委員長、埼玉県議会議員（2期）、川越市議会議員（4期）などを歴任しています。

政治家への歩み

佼成学園高等学校を卒業後、1966年に医歯薬出版株式会社に入社しました。その後、政界に転じ、1970年から民社党の衆議院議員・西田八郎氏の、1973年からは同党の参議院議員・柄谷道一氏の秘書として経験を積みました。

1979年、民社党公認候補として川越市議会議員選挙に出馬し、初当選を果たしました。市議会議員を4期務めた後、1995年には埼玉県議会議員選挙へ舞台を移し、当選。埼玉県議を2期務める傍ら、民主党埼玉県総支部連合会幹事長としても活動しました。県議在職中には、社会人として埼玉大学経済学部の夜間主コースに入学しましたが、こちらは中途退学しています。

国政での活動

2001年、第19回参議院議員通常選挙に民主党公認で立候補し、参議院議員に初当選しました。続く2007年の第21回参議院議員通常選挙でも再選を果たし、通算2期務めました。国政では、2009年に民主党副幹事長に就任しています。

特に注目されるのは、2011年9月に発足した野田内閣で外務副大臣に任命されたことです。その後の2度にわたる内閣改造においても再任され、約1年半にわたり外務副大臣を務め、日本の外交政策において重要な役割を担いました。

議員活動の終焉と晩年

2013年、第23回参議院議員通常選挙で3選を目指しましたが、惜しくも落選。翌2014年の第47回衆議院議員総選挙にも民主党の比例北関東ブロック単独候補として出馬しましたが、再び当選には至りませんでした。

国政での落選後は、長女である山根史子・埼玉県議会議員（当時）の政治活動を支援する側に回りました。しかし、2016年3月には民主党埼玉県連常任顧問を辞任し、同年結党された民進党には参加しませんでした。同年、翌年の川越市長選挙に無所属での立候補を表明しましたが、2017年11月に健康上の理由から出馬を断念し、同時に政界からの引退を正式に表明しました。

政界引退後の2018年春には、これまでの功績が称えられ、旭日重光章を受章しています。2020年3月には埼玉県選挙管理委員会委員に選出され、任期途中の2022年12月まで務めました。同年12月10日、肺がんのため埼玉県川越市の自宅で逝去。没後、正四位に叙されました。

政策と主張

山根氏は、外交・安全保障政策において、日米同盟を基軸とすることを明確に打ち出していました。また、行政改革の必要性を訴え、官僚主導の政治からの脱却と、政治家が主導する経済・教育の再生を主張していました。一方で、永住外国人への地方選挙権付与については慎重な姿勢を示していました。

人物とエピソード

政治家としては、自らは組合員ではなかったものの、選挙においてはUIゼンセン同盟からの組織的な支援を受けていました。また、国会質疑においてユニークな一面を見せることもあり、2005年には麻生太郎総務大臣（当時）に対しUFOに関する質問を行ったほか、2007年には福田康夫内閣に対しUFOに関する質問主意書を提出し、政府答弁や当時の町村信孝内閣官房長官の発言を引き出しました。

かつて年金保険料を25年間未納だったため、年金の受給資格がないことが報じられたこともあります。趣味は読書、テニス、カラオケ、そして愛犬との散歩でした。家族は妻、長男、長女、そして孫がいます。長女の山根史子氏もまた政治家で、川越市議会議員、埼玉県議会議員を歴任しており、父娘二代にわたって川越市議会、埼玉県議会で活躍したことは特筆されます。自宅のある川越市から東京都内の議員宿舎に入居せず、電車で通勤していたというエピソードも残されています。

主な所属団体・議員連盟

• - 永住外国人の地方参政権を慎重に考える勉強会
• - 天皇陛下御即位二十年奉祝国会議員連盟（事務局次長）
• - 北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟
• - 人権政策推進議員連盟
• - 日本国際フォーラム政策委員

県議時代には「歩みの会」に所属していました。

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