山添村 (山形県)

山添村の概要

山添村（やまぞえむら）は、かつて山形県東田川郡に存在していた村で、現在の鶴岡市南部に位置していました。村の主要な地点は、大字上山添として知られています。この地域は、赤川と青龍寺川に囲まれ、多くの自治体に隣接していたことが特徴です。特に、東田川郡内には、斎村、黄金村、黒川村、本郷村、東村があり、西田川郡には田川村があったという地理的背景があります。

地理と隣接市

山添村は、周囲の川や村々に恵まれ、自然環境に恵まれた立地にありました。周辺には斎村や黄金村など、他の自治体が存在しており、1954年8月1日には本郷村と東村が合併し、朝日村として新たな自治体が誕生しました。

歴史の歩み

1895年、第一次の合併によって、5つの村が新設され、その後、1889年には町村制が施行され、多くの村が統合されて山添村が成立しました。特に1916年には村役場が移転し、1921年の境界変更を経て、1954年12月1日に黒川村と合併し、櫛引村が新たに発足しました。それに伴い、山添村はその歴史の幕を閉じることになります。

人口と世帯数

1950年の国勢調査では、山添村には828戸の世帯が存在し、人口は5,383人でした。人口密度は236人/km2と一定の数を維持していましたが、男女比は女性100人に対して男性は94.5人と、若干の差が見られました。

村のリーダーシップ

村長としては、五十嵐九兵衛が初代村長を務め、再任を果たしていました。他にも、佐藤正孝や加藤廣記、菅原卯三郎、小林庄兵衛などさまざまなリーダーが村を支えていました。

地名と地域

山添村内には多くの小字が存在していました。以下は主な大字とその小字の例です：

• - 大字板井川：板井川、一ノ俣、勝地など
• - 大字桂荒俣：桂荒俣、神田、北田など
• - 大字上山添：北早田、神明前、中川原など
• - 大字下山添：赤石、太田、川田など

これらの小字は、地域ごとの特徴を示しています。

産業と経済

主な産業は農業で、1953年時点では588戸の農業戸数のうち415戸が専業農家でした。また、米の年間収穫高は1939年には約893,560円に達していました。農業は村の経済の基盤であったことが伺えます。

教育機関

教育に関しては、山添村には山添小学校と山添中学校が存在しました。小学校には本校と分校があり、1953年時点で719人の児童が通っていました。中学校も同様に、370人の生徒が在籍していました。

交通の発展

交通については、六十里越街道が村内を通り、現在はその一部が国道112号として整備されています。さらに、旧村域内には山形自動車道の櫛引パーキングエリアが存在しており、交通の要所として機能しています。

有名な出身者

山添村はまた、教育者の佐藤雄能や植物学者の佐藤正己といった有名人を輩出しており、地域の教育や研究に貢献してきたことがわかります。

以上が、かつて存在した山添村の全体像です。豊かな自然環境の中で、歴史的な変遷と地域の発展があったことを物語っています。

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