山王駅 (愛知県)

山王駅の概要

山王駅（さんのうえき）は、愛知県名古屋市中川区山王3丁目に位置する名古屋鉄道名古屋本線の駅で、駅番号はNH35です。この駅は名古屋本線の駅の中でも特異な歴史を有し、昔は「中日球場前駅」や「ナゴヤ球場前駅」としても知られていました。特にプロ野球セ・リーグの中日ドラゴンズのホームグラウンドであったナゴヤ球場へのアクセス駅として、多くのファンに利用されていましたが、ナゴヤドームへの移転以降、利用客が減少しました。

歴史

山王駅は1944年（昭和19年）に開業されましたが、開業から1年後の1945年に空襲により駅舎が被災しました。その後、1956年に「中日球場前駅」に改称し、1976年には「ナゴヤ球場前駅」へとさらなる改称が行われました。1996年、ナゴヤ球場での最後のプロ野球一軍公式戦が行われたことが、臨時停車の終了を意味しました。

駅名は2005年に「山王駅」に戻り、開業当初の名を復活させました。無人化されたのは2004年で、現在は駅集中管理システムの導入により無人駅となっています。駅舎の改修やバリアフリー対応も進められ、多目的トイレやエレベーターの設置が完了しました。

駅構造

山王駅は島式ホーム1面2線を持つ高架駅で、ホームは8両分の長さがあります。周囲の線路はカーブを描いており、高速で通過する列車も多いのが特徴です。以前は有人駅でしたが、無人化以降は管理業務が集中化されています。駅舎には名古屋球場に関連した施設もあり、南口にはグラウンドゲートとして利用された通路や設備がありましたが、現在は使用されていません。バリアフリー対応としてエレベーターが設置されたことで、利便性も向上しています。

利用状況

2023年度のデータによると、山王駅の1日平均乗降人員は約7,665人です。これはかつての利用状況に比べると大幅に減少しています。1992年度には11,596人という数値が記録されており、名古屋本線の駅の中でも上位にランクインしていました。しかし、ナゴヤ球場の利用が減少した影響で、その後の数年間で利用客が大きく減少しました。2022年にはナゴヤ球場での二軍戦が行われることもあり、土日などでは観客で賑わい、少しの混雑が見られることもあります。

駅周辺

山王駅のすぐ東には山王通と名駅通の交差点があり、この場所の名称も駅名変更に伴い変更されています。駅周辺には名古屋市営バスの停留所がいくつかあり、山王駅へのアクセスが便利です。

隣接駅

山王駅の隣にあるのは金山駅です。名古屋鉄道の各列車は、山王駅を通過するか、通常の普通列車が停車する形態を取っています。

まとめ

山王駅は歴史的な背景とともに、地域の交通の要所としての役割を果たしています。今後も利用客の増加を期待しつつ、さらなる利便性向上に向けた取り組みが重要です。

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