山田寺塔心礎

山田寺塔心礎の歴史と重要性

岐阜県各務原市の蘇原寺島町には、飛鳥時代に建設された古代寺院、山田寺の塔心礎があります。この遺物は、7世紀後半にあたる飛鳥時代に遡るもので、日本の歴史的な背景を語る重要な資産となっています。現在、心礎は山田寺の北東約200メートル地点に位置する無染寺の境内で見ることができます。

もともと、この心礎は藪の中にあった地蔵尊の台石として使われていたことが記録されていますが、明治初年に現在の場所に移されたのが特徴です。心礎には、様々な歴史的証拠が詰まっており、最も著名なのは、舎利孔から発見された金銅製の舎利容器です。この容器には、銅壺や佐波理蓋鋺合子が含まれており、考古学的にも非常に重要な発見と言えるでしょう。

重要文化財への指定

山田寺塔心礎は、昭和36年（1961年）に重要文化財として指定されています。正式な名称は「美濃稲葉郡山田寺塔心礎納置銅壺 1合 附:塔心礎」となります。これは、銅壺がこの塔心礎に附属する形で文化財に昇格したことを意味しています。文化財としての価値は、考古資料としても高く評価されています。

建築のディテール

この塔心礎は、二重円孔式の構造を持ち、サイズは181×130×85センチメートルとなっています。舎利孔の径は85×6センチメートルで、さらに底径が6センチメートル、他に15センチメートルのサイズの孔もあり、精密な造りが見受けられます。これらのサイズからも、当時の技術力や美意識が感じられます。

所在地とアクセス

山田寺塔心礎は、岐阜県各務原市蘇原寺島町2丁目18番地に位置しています。この重要な文化財を訪れるには、名古屋鉄道各務原線の六軒駅から徒歩約15分、またJR高山本線の蘇原駅からは徒歩約20分の距離です。便利な交通のアクセスによって、多くの人々がこの歴史的な場所を訪問できる環境が整っています。

関連項目

山田寺塔心礎は、関連の深い歴史的な遺物や人物ともつながっています。特に、蘇我倉山田石川麻呂のような歴史的人物は、山田寺とその周辺の文化に影響を与えてきました。このように、山田寺塔心礎は、単なる物理的な遺物ではなく、古代日本の文化や歴史を深く知る手がかりとなる重要な存在です。

以上のように、山田寺塔心礎は岐阜県における貴重な文化財であり、未来に向けてその価値を引き継いでいかなければなりません。

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