山田秀典

山田秀典

山田秀典（やまだ ひでのり）は、1836年（天保7年）に生まれ、1882年（明治15年）1月6日に亡くなった、幕末の熊本藩士であり、明治期の内務官僚です。幼名は平太、平兵衛と称しました。

生い立ちと初期のキャリア

山田秀典は熊本藩士の家に生まれました。幕末の動乱期を経て、明治維新後の新政府に十三等出仕として出仕します。

内務官僚としての活躍

1871年（明治4年）8月、内務省土木寮の土木権頭に就任し、官僚としてのキャリアを本格的にスタートさせます。その後、1873年（明治6年）11月には新川県権令に転じ、さらに同県令に昇進しました。

青森県令としての功績

1876年（明治9年）8月、山田秀典は青森県令に就任します。県令として、山田は青森県の産業振興に力を注ぎました。具体的には、国内各地から専門の教師を招き、農産物の生産性向上を図りました。

馬耕教師（熊本県）
養蚕教師（福島県）
藍教師（高知県）
麻教師（栃木県）
製紙教師（長野県）

これらの教師たちを招き、実際の指導を行わせることで、青森県の産業発展に大きく貢献しました。また、自由民権派と保守派の協力を推進しようとしましたが、保守派の反発に遭い、郡長辞任などの抵抗を受けました。

死去

1882年（明治15年）1月、県政報告のため滞在していた東京で、山田秀典は亡くなりました。その生涯は、激動の時代の中で、地方行政に尽力した官僚として、人々に記憶されています。

親族

山田秀典の二女である金子弥寿子は、金子堅太郎の妻となりました。また、孫には金子武麿がいます。

参考文献

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年
『青森県百科事典』東奥日報社、1981年
大植四郎編『明治過去帳』新訂初版、東京美術、1971年（原著私家版1935年）
干河岸貫一編『明治百傑伝』青木嵩山堂、1902年
* 「官員全書 その2 明治壬申5月(防衛省防衛研究所)」 アジア歴史資料センター Ref.C14020134100

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