山田穣 (鉱山学者)

山田穣（やまだ みのる）は、1897年（明治30年）12月27日に愛媛県伊予市に生まれ、1985年（昭和60年）12月4日に生涯を閉じた、昭和時代の日本の鉱山学者です。採鉱学の分野における権威として広く知られており、特に炭坑内におけるガス爆発や炭塵爆発に関する研究で多大な貢献をしました。

1922年（大正11年）に九州帝国大学工学部採鉱学科を卒業後、1939年（昭和14年）には工学博士号を取得しました。同年には母校である九州帝国大学の教授に就任し、その後、生産科学研究所長や工学部長といった要職を歴任しました。1953年（昭和28年）11月から1961年（昭和36年）11月までの間は、九州大学の総長として大学運営を牽引しました。退官後の1967年（昭和42年）4月から1978年（昭和53年）3月までは九州共立大学の学長を務め、教育界にも大きく貢献しました。

また、1963年（昭和38年）11月に発生した三井三池三川炭鉱炭塵爆発事故においては、政府技術調査団の団長として事故原因の究明と再発防止策の策定に尽力しました。この事故調査での彼のリーダーシップは、鉱山安全対策の向上に重要な役割を果たしました。

山田穣は、その研究業績と教育への貢献が認められ、1968年（昭和43年）には勲一等瑞宝章を受章しました。

著作

* 『鉱山保安ハンドブック』朝倉書店、1958年


山田穣は、日本の鉱山学の発展に大きく貢献した人物であり、その業績は今もなお、多くの人々に影響を与え続けています。

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