山田豊三郎

山田豊三郎について

山田豊三郎（やまだ とよさぶろう、1922年10月13日 - 2009年7月18日）は、滋賀県出身の政治家であり、第21代大津市長として1980年から2004年までの24年間にわたり市政を担当しました。市助役や市役所の各種部長を歴任した後、無投票で初当選したことからも彼の信頼が伺えます。市民からは「豊さん」や「山豊さん」と愛称で親しまれ、地域に根ざした政治家としての存在感を示しました。

初期の経歴

豊三郎は、滋賀県野洲郡玉津村赤野井に生まれ、立命館大学で経済学を学びました。彼の職業人生は1945年に大津市役所への入所から始まりました。人事課長や総務部長など多くの職を経て、1972年には副市長として市政に携わることになります。この時期に彼は、農地改革や米軍基地思惑の観光利用推進など、数々の政策に貢献しました。

大津市長としての実績

1980年、大津市長の山田耕三郎が参院選に出馬するため辞職。その後、全政党の推薦を受けて豊三郎が市長に選ばれました。その後も無投票で再選を果たし、4期目に突入することになります。彼は「市民の心を心とする市政」をモットーに掲げ、都市整備や地域福祉の充実を図りました。市のインフラ整備以外にも、世界水フォーラムの誘致や健康管理施策にも力を入れ、その業績は高く評価されました。

途中の困難

しかし、長期にわたる在任中には様々な意見が寄せられました。高齢を理由とした多選問題や、自治会との関係の透明性についての議論が続きました。また、共産党との選挙戦では厳しい立場に置かれることもありましたが、彼はすべての選挙で勝利を収めました。その中で、自治連合のリーダーである山本俊一との強い友情が彼の政治スタイルを支えました。

退任後の称賛

2004年には大津市名誉市民の称号を与えられ、その後、秋の叙勲において旭日中綬章を受勲しました。彼の死後の追悼式が開催されるなど、地域における彼の影響力と功績が今も語り継がれています。豊三郎の息子である実氏も地域世話人や銀行の役員活動を通じて、父の路線を受け継いでいます。

総括

山田豊三郎の政治家としてのキャリアは、地域社会の発展に多大な影響を与えました。彼が描いた「三つの理念と10の政策」は、今なお大津市の風土に息づいており、多くの市民に感謝され続けています。彼の人生は、地域社会への強い愛情と、誠実な姿勢の象徴であり、後世にわたる影響を与え続けることでしょう。

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