山田耕三郎

山田耕三郎の生涯

基本情報

山田耕三郎（やまだ こうざぶろう）は、1917年1月15日に滋賀県で生まれ、2012年9月22日に95歳で亡くなった日本の政治家です。彼は滋賀県下坂本村の村長、大津市の市議会議員、滋賀県議会議員としての経歴を持つ他、第20代大津市長を2期にわたって務めました。市長在任中に「福祉の山耕」と称され、革新派の代表的な市長として福祉事業の推進に大きく貢献しました。また、参議院議員も2期務めた実績があります。

初期の人生と職業

山田は1934年に滋賀県立膳所中学校を卒業し、1935年に島津製作所に入社しました。第二次世界大戦後の1949年には下坂本村の村長に就任しましたが、その後の大津市との合併には反対意見を持っていました。とはいえ、彼の在任中の1950年に村は合併しました。その後、大津市議会議員として活動し、在日米軍の大津キャンプ返還運動をリードしました。

大津市長としての活動

1972年、予期に反して社会党や共産党の支持を受けて大津市長選挙に立候補し初当選。彼は助役として山田豊三郎を、市建設部長として田中和夫を選任し、初めて電車で登庁するなど話題を呼びました。しかし、彼の知事からの支持基盤からの圧力によって、市政運営に困難が生じました。それにもかかわらず、彼は「市民本位の市政」と「福祉は行政の原点」という信念を掲げ、市民のために尽力しました。

彼の大津市長在任中、特に推進したのは福祉事業です。オイルショックの影響で財政が厳しくなったにもかかわらず、彼は「乳幼児検診・大津1974年方式」や「障害乳幼児対策・大津1975年方式」などの先進的な児童福祉政策を導入し、全国的な評価を得ました。また、市民センターや学校、保育施設の整備も進め、人口増加に対応しました。さらに市民との対話を重視し、市長巡回相談を実施しました。1976年には無投票で再選され、市民からの信頼の高さを示しました。

参議院議員時代

1980年に市長を辞任後、同年7月の参議院議員選挙に無所属（社会党・公明党・民社党・社民連推薦）で立候補し当選。自民党現職や共産党新人を破り、参議院での活動を本格化させました。彼は中山千夏や美濃部亮吉と共に院内会派「一の会」を結成し、1986年には再選を果たしました。この間、連合参議院の初代代表にも就任しました。

晩年と遺産

1992年に政界を引退した後は、滋賀地方自治研究センターの理事長として活動。また、同年には勲二等瑞宝章を受章し、地域社会における貢献が認められました。さらに、2012年には大津市名誉市民として表彰され、その業績が評価されています。山田耕三郎は、日本の地方自治と福祉に多大な貢献をした政治家として記憶され続けています。

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