山都町コミュニティバス

山都町コミュニティバス（山都ふれあいバス）

山都町コミュニティバスは、熊本県上益城郡山都町で運行されていたコミュニティバスで、「山都ふれあいバス」の愛称で親しまれていました。2024年3月31日をもって廃止され、現在は予約型乗合タクシーが代替交通手段として運行されています。

概要

2008年4月1日に運行を開始した山都町コミュニティバスは、産交バスや熊本バスの路線再編・撤退に伴う廃止代替バスとしての役割を担っていました。運行は、町内の4条免許保持事業者で構成された「山都町新交通協議会」に委託され、自家用自動車（白ナンバー）を使用していました。

運行拠点は、浜町（矢部）、清和、蘇陽の3か所に設置されていました。

運行形態

路線は、通学便と一般利用便があり、運行経路が異なったり、2つの路線を統合する形で運行されたりするなど、複雑な形態でした。かつては区間制運賃が採用されていましたが、2024年3月31日までは全区間1乗車100円の固定運賃が適用され、高校生以下や身体障害者手帳所持者は無料でした。

2024年10月からの新体制

2024年10月1日からは、熊本バスから移管された「浜町馬見原線」と、2025年4月1日運行開始予定の「馬見原高森線」の2路線が新たに運行されています。これらの路線は、地域住民の重要な交通手段としての役割を担っています。

課題と変遷

当初は熊本バス時代の運行内容を継承していましたが、少子高齢化や人口減少に伴う需要減から合理化が進められました。高齢者の通院手段としては機能していたものの、路線別の利用状況が考慮されない統一的な運行内容や、基幹路線バスとの接続が不便なダイヤ、町中心部の主なショッピング施設を経由しないなどの課題がありました。また、ほぼ全車両が車いす非対応であり、高齢者や身体障害者にとって利用しやすいとは言えませんでした。

2023年4月1日からは、一部路線の日中時間帯が予約型運行に変更されましたが、2024年3月31日をもってコミュニティバス事業は廃止。翌4月1日からは予約型乗合タクシーが運行を開始しました。

路線（2024年10月以降）

浜町馬見原線

浜町（山都町ふれあいバスセンター） - 矢部高グラウンド - 道の駅通潤橋 - 聖橋 - 日暮崎 - 交鶴 - 清和文楽邑 - 幣立宮前 - そよう病院 - 馬見原 - 仲町 - 岩尾野

馬見原高森線（2025年4月1日運行開始予定）

馬見原 - そよう病院 - 菅尾 - 蘇陽支所 - そよ風番所前 - 梶原 - 高森中央 - 高森駅

過去の路線（2024年3月31日まで）

矢部地区、清和地区、蘇陽地区を中心に、多数の路線が運行されていました。これらの路線は、各地域の中心部と集落を結び、住民の生活を支える重要な役割を果たしていました。

車両

使用車両は統一されておらず、路線や時間帯によって様々な車種が使用されていました。児童生徒が多く利用する便には大型車が、それ以外の路線や日中にはマイクロバスや小型バスが使用されていました。2024年10月からは、日野リエッセ、三菱ふそうローザ、トヨタハイエース、トヨタノアなどが使用されています。

まとめ

山都町コミュニティバスは、山都町の地域交通を支える重要な役割を果たしていましたが、2024年3月末に廃止されました。現在は予約型乗合タクシーが代替交通手段として運行されており、地域住民の足として期待されています。2024年10月からは熊本バスから移管された路線も運行を開始し、新たな体制で地域交通を支えています。

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