岐工記念館

岐工記念館の概要

岐工記念館は岐阜県羽島郡笠松町に位置し、岐阜県立岐阜工業高等学校の敷地内にある重要な建築物です。この建物は1929年に岐阜県工業試験場の本館として建設され、以来地域の工業教育の中心としての役割を果たしてきました。特に、1946年には昭和天皇の戦後巡幸の際に宿泊所として利用されたことがあり、その歴史的意義は高いものです。1972年に試験場が移転するまで、本館はその役割を担っていましたが、以降は岐阜工業高等学校の施設として利用されています。

2016年には大規模な改修工事が行われ、現在は同窓会の活動拠点や各種会議、セミナーの開催場所として活用されています。2000年には「岐工記念館（旧岐阜県工業試験場）」として国登録有形文化財に登録され、さらに2008年には近代化産業遺産にも選定されました。これは日本の工業教育の発展と技術者の育成の歴史を振り返る上で貴重な評価です。

建物の特色

岐工記念館は、木造2階建てで瓦葺きの建築物です。上部はモルタルで、下部は板張りの洋風建築スタイルが特徴です。正面玄関には出窓が設けられ、外観にも工夫が見られます。建築面積は219 m²、延床面積は427 m²で、様々な活動が行えるように設計されています。

1階の施設

• - 資料展示室（旧・岐阜県工業試験場場長室）: この部屋では地域の工業に関する貴重な資料が展示されています。特に岐阜工業高等学校に関する歴史的な資料が多く集められています。
• - セミナー室: 最新の設備が整ったセミナー室は様々な学びの場として利用されています。

2階の施設

• - 会議室: 昭和天皇の宿泊室として使用された部屋は、歴史を感じさせる雰囲気があります。会議や研修に利用されることが多いです。
• - 同窓会室: 地元の工業高等学校の卒業生が集まり、交流を深めるためのスペースです。

利用案内

岐工記念館は岐阜工業高等学校の敷地内に位置しています。具体的な所在地は岐阜県羽島郡笠松町常盤町1700です。アクセスも良好で、名鉄名古屋本線・竹鼻線の「笠松駅」から徒歩約5分、岐阜バスの「岐阜工業高校前」からは徒歩約1分です。また、町民バスやコミュニティバスも利用できるため、周辺の施設へも簡単にアクセスできます。

周辺には笠松立中学校や笠松駅など、地域の公共施設が多数存在し、訪問者にとって便利な環境が整っています。文化財としての価値に加え、多様な用途で利用されている岐工記念館は、訪れる人々にとって貴重な学びの場になっています。

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