岐阜市立厚見中学校

岐阜市立厚見中学校

岐阜市立厚見中学校（ぎふしりつ あつみちゅうがっこう）は、岐阜県岐阜市上川手に所在する公立中学校です。この学校は、岐阜市立厚見小学校と連携した岐阜市型の小中一貫教育を推進しており、「岐阜市立厚見学園 厚見中学校」という名称でも知られています。

沿革

厚見中学校の歴史は、1973年（昭和48年）4月1日に始まりました。当時存在した岐阜市岐南町組合立厚八中学校が分割されることになり、岐阜市に属する旧稲葉郡厚見村の区域を校区として、新たな中学校として開校しました。開校当初は、前身である厚八中学校が使用していた校舎を引き続き利用していました。

しかし、学校施設は設立から間もない時期に二度の火災に見舞われます。1977年（昭和52年）2月21日には放火により本館の一部が焼失し、さらに1981年（昭和56年）3月11日にも火災が発生し、今度は北舎の一部が焼失するという被害を受けました。

度重なる災害を経て、現在の校舎への移転新築が進められました。1982年（昭和57年）3月15日には、現在の所在地に鉄筋コンクリート造の一部5階建てとなる新校舎が完成。そして同年4月6日から、真新しい校舎での授業が開始されました。さらに、学校生活に欠かせない体育施設として、1982年（昭和57年）10月2日に体育館が完成し、教育環境の整備が一段と進みました。

時代の変化とともに、学校のあり方も進化しています。2013年（平成25年）には、厚見小学校との連携を深めるため、「厚見学園コミュニティ・スクール」が設置され、地域との結びつきを強化しました。そして2020年（令和2年）4月には、厚見小学校と一体となった岐阜市型小中一貫校として位置づけられ、小学校から中学校へのスムーズな接続と、9年間を見通した教育の推進に取り組んでいます。

教育体制と地域連携

厚見中学校は、岐阜市立厚見小学校と連携した小中一貫校「厚見学園」として運営されています。これにより、児童・生徒たちは小学校から中学校まで一貫した教育方針のもとで学ぶことができ、特に中学校に進学する際には、環境の変化による負担が軽減されるよう配慮されています。厚見中学校への進学前小学校は、この連携の中心となる厚見小学校のみとなっています。地域との連携を深めるコミュニティ・スクールの設置も、地域に根ざした学校運営を重視していることの表れです。

所在地とアクセス

学校は岐阜県岐阜市上川手に位置しています。周辺には、名古屋鉄道の茶所駅や岐南駅があり、また名古屋鉄道犬山検査場茶所検車支区や済美高等学校なども近くにあります。

公共交通機関を利用する場合、岐阜バスの岐南町線に乗車し、「領下」バス停で下車するのが便利です。バス停からは徒歩でおよそ10分程度で学校に到着します。

その他

かつて、岐阜バスが運行していた岐阜川島線（2022年3月廃止）には「厚見中学校前」というバス停が存在しました。このバス停は岐南町内に位置しており、現在の厚見中学校の所在地とは異なっていました。これは、学校の開校前に存在した厚八中学校の「厚八中学校前」バス停が、学校の分割・移転後もその位置から移動しなかったためです。昭和50年代前半頃までは、このバス停の表示に「厚見中学校前（旧厚八中学校前）」のように、かつて厚八中学校があった場所であることを示す但し書きが添えられていました。

参考文献として、『厚見郷土史 上巻』（厚見郷土史編集委員会 1986年）のP.503 - 515や、『心のノート 第4巻』などが挙げられます。関連する情報としては、岐阜県中学校一覧や日本の小中一貫校に関する項目も参照できます。

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