岐阜市立厚見小学校

岐阜市立厚見小学校

岐阜市立厚見小学校は、岐阜県岐阜市に位置する公立の小学校です。学校敷地内には、その壮大な姿が校歌にも詠われているスズカケノキ（プラタナス）の巨木があり、長きにわたり子どもたちを見守っています。

本校は、同じ敷地内に隣接する岐阜市立厚見中学校と一体的に運営される「岐阜市型小中一貫校」としての教育活動を展開しており、両校を合わせて「厚見学園」という名称でも親しまれています。義務教育9年間を見通した教育課程や生活指導を行うことで、児童生徒の円滑な接続と学びの継続を目指しています。

沿革

岐阜市立厚見小学校の歴史は、明治初期の学制発布に遡ります。その源流は、1872年（明治5年）12月22日に領下村で創立された「日新舎」にあります。その後、学校制度の改変に伴い、1876年（明治9年）には「日新義校」と改称されました。この年、領下村とは別に、下川手村には「将覚学校」が開校しています。

1886年（明治19年）には、日新義校は「日新簡易科小学校」に、将覚学校は「川手尋常小学校」へとそれぞれ名称を変更します。

1897年（明治30年）、領下村、上川手村、下川手村が合併し、厚見村が誕生しました。これに伴い、日新簡易科小学校は「日新小学校」と改称します。

翌1898年（明治31年）、日新小学校と川手尋常小学校が統合され、新たな「厚見小学校」が設立されました。しかし、この統合は短期間に終わり、同年中に再び分立して「日新尋常小学校」と「川手尋常小学校」に戻るという経緯をたどっています。

その後、1912年（明治45年）になり、再び日新尋常小学校と川手尋常小学校が統合され、「厚見尋常小学校」となりました。旧学校の建物は分教室として活用されます。

1913年（大正2年）、現在地に新しい統合校舎が完成しました。これにより、分教室はそれぞれ「領下分校」「川手分校」となり、低学年の児童は各分校で、高学年の児童は本校で学ぶという体制が取られました。

1920年（大正9年）には、領下分校と川手分校は廃止され、全ての児童が本校で学ぶことになります。

1941年（昭和16年）4月1日、国民学校令の施行に伴い、「厚見国民学校」に改称。

太平洋戦争終結後の1947年（昭和22年）4月1日、「厚見村立厚見小学校」となります。この時期には、校舎の一部が厚見村と茜部村の組合立による厚茜中学校の教室としても使用されました。

1952年（昭和27年）、厚見村と八剣村の組合立であった厚八中学校の校舎が完成したことで、小学校内に設置されていた厚茜中学校の教室は廃止されます。

1955年（昭和30年）2月11日、厚見村が岐阜市に編入されたことにより、「岐阜市立厚見小学校」として新たなスタートを切りました。

昭和40年代以降、学校施設の近代化が進み、1965年（昭和40年）には鉄筋コンクリート造の校舎が完成します。以降、1966年から1973年まで毎年、さらに1980年にも校舎の新築や増築が実施され、現在の校舎の基礎が築かれました。

平成に入り、2013年（平成25年）には岐阜市立厚見中学校と共に、「厚見学園コミュニティ・スクール」を設置し、地域と連携した学校運営を推進します。

そして、2020年（令和2年）4月からは、岐阜市立厚見中学校と一体となった「岐阜市型小中一貫校」としての教育が本格的に開始されました。

2022年（令和4年）4月には、一部の通学区域（石長町1-9丁目、木ノ下町1-8丁目、領下7丁目）が岐阜市立長森西小学校の校区へ変更されています。

アクセス・通学区域

学校へのアクセスは、厚見・茜部ぐるりふれあいバスの「厚見公民館前」バス停から徒歩約3分です。

主な通学区域は、朝霧町、石切町、市ノ坪町1-5丁目、神楽町、上川手、光樹町、向陽町、下川手、正法寺町、島原町、城東通1-6丁目、畷町、西明見町、東明見町、宮北町、村里町、薬師町、矢倉町、八坂町、八島町、領下、若杉町、領下1～6丁目、細畑華南の一部、西川手1-10丁目、東川手1-5丁目など広範囲にわたります。ただし、一部区域の児童については、指定学校変更の申し立てにより、岐阜市立加納小学校や岐阜市立長森西小学校への就学が認められる場合があります。

卒業後の主な進学先中学校は、同じ厚見学園を構成する岐阜市立厚見中学校です。

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