岡南元町駅

岡南元町駅の概要

岡南元町駅（こうなんもとまちえき）は、かつて岡山県岡山市南区に存在していた鉄道の駅です。この駅は岡山臨港鉄道が運行していた路線上に位置し、1984年12月30日に廃止されました。

歴史的背景

岡南元町駅は、1968年10月1日に開業しました。この駅は、南岡山駅の貨物専業化に伴い、旅客および小荷物の取り扱いを行うために新設されました。南岡山駅から280メートルの場所に位置し、岡山港駅に向かう線路の右側にホームと駅舎が設けられていました。

1985年1月1日には、岡南元町駅から岡山港駅までの旅客運行が廃止され、全ての旅客列車がここを始発・終着駅とする形になりました。このため、旅客列車は閉塞取り扱いのため、南岡山駅まで回送されることが一般的でした。

廃止後の状況

岡南元町駅は1984年に廃駅となった後、駅舎が解体され、その跡地には歯科医院が建設されました。また、廃止時点で駅の南側にあった喫茶店は現在も営業を続けているという興味深い事実があります。これにより、当時の地域の記憶がわずかに残されていると言えるでしょう。

駅の構造

岡南元町駅は、シンプルな構造の棒線駅であり、1面1線のホームを持っていました。この構造は、当時の乗客の利用状況に応じて設計されていたと考えられます。

利用状況

1984年度の調査によると、岡南元町駅の乗降客数は1日平均153人で、そのうち117人が定期利用者でした。この数字は、駅が地域住民にとってどれほど重要な存在であったかを示しています。

隣接駅

岡南元町駅は、岡山臨港鉄道線にあり、隣接する駅は並木町駅と南岡山駅です。これらの駅も同様に、当時の交通網の一部を形成していました。

参考文献

岡南元町駅に関連する情報は、寺田裕一著「線路・駅」や名取紀之編『岡山臨海鐡道』などで詳しく述べられています。また、現在では岡山臨海鐡道博物館を通じて、地域の鉄道の歴史を学ぶことができます。

この駅は、岡山臨港鉄道の歴史の一部として、地域の鉄道路線の変遷を知る貴重な存在でした。

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