岡南福田駅

岡南福田駅の概要

岡南福田駅（こうなんふくだえき）は、岡山県岡山市南区の福田に位置していた岡山臨港鉄道の駅でした。この駅は1984年12月30日をもって廃駅となり、以降はその跡地が道路に転用されています。

鉄道の歴史

岡南福田駅は地方鉄道開業時に臨港福田駅として開業しました。1959年7月1日には、行違い設備が整い、駅員が常駐する形で運行が開始されました。この年から貨物と手荷物の取り扱いも始まります。1960年8月1日、駅名は岡南福田駅に改称され、その後も徐々に駅の機能強化が進展してゆきました。

1964年8月には自社福田倉庫への側線が設けられ、さらに翌1965年には岡山小野田レミコン専用線が新設され、駅の重要性が高まりました。しかし、1972年には閉塞取扱いが終わり、駅員無配置の駅となり、手荷物営業も廃止されることになります。最終的に、1973年には不二倉庫運輸専用線も新設され、発展を遂げました。

駅構造と設備

岡南福田駅は、複数の専用線が分岐していました。これには自社倉庫への側線や、岡山小野田レミコン、不二倉庫運輸の専用線が含まれ、周辺の物流に大きく寄与していました。また、1959年から1972年の間、構内には腕木式の信号機が設置され、運行の安全性を確保していました。

利用状況

1984年度の統計によると、岡南福田駅では1日平均54人の利用があり、うち33人は定期利用者でした。この年の貨物の発送量はなく、到着量は2,025トンでした。このように、駅の利用状況は徐々に減少していったことが伺えます。

駅跡地

廃駅となった岡南福田駅の跡地は、現在道路として利用されており、周辺には物流倉庫が立ち並んでいます。また、西側の交差点は岡山県道212号浦安豊成線と接続しています。

延伸計画

岡南福田駅から宇野までの路線延伸計画もありました。1952年には、臨港福田から臨港宇野に至る延伸の決議が取締役会で承認され、児島湾を横断するための堤防が建設中でした。しかし、1966年に瀬戸大橋の経路が決定されたため、延伸の必要性が薄れ、この計画は取り下げられました。

まとめ

岡南福田駅は、岡山臨港鉄道の歴史において重要な役割を果たしていましたが、時の流れと共に役割を終え、現在はその名残を感じる面影も薄れてしまっています。鉄道の利用状況の変化や、廃止後の跡地の変遷を知ることで地域の歴史を振り返ることができます。

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