岡山県立岡山聾学校

岡山県立岡山聾学校

岡山県立岡山聾学校（おかやまけんりつ おかやまろうがっこう）は、岡山県岡山市中区土田に位置する県が設置する特別支援学校です。主に聴覚に障がいのある幼児、児童、生徒を対象に、それぞれの年齢や障がいの状態に応じた専門的な教育を実践しています。

所在地とアクセス

本校は岡山県岡山市中区土田51にあります。公共交通機関を利用する場合、JR山陽本線または赤穂線の東岡山駅からは徒歩でおよそ5分程度の距離です。また、宇野バスを利用する際は「東岡山行」に乗車し、「ろう学校前」バス停で下車すると便利です。

教育課程

本校では、聴覚に障がいのある子どもたちが、それぞれの発達段階に応じた学びを深められるよう、幅広い課程を設置しています。

幼稚部
小学部
中学部
高等部
普通科
総合デザイン科
専攻科（理容科、1年制）

幼稚部から中学部までは、義務教育段階での学びを提供します。高等部では、普通科において基礎的な学力の向上を図るとともに、総合デザイン科では視覚的な表現やデザインに関する専門的な学習を行います。さらに、高等部卒業後の進路として、理容分野での専門的な技能習得を目指す1年制の専攻科（理容科）が設けられています。

教育相談

本校では、聴覚に関する教育や子育てについての相談支援も積極的に行っています。相談方法は、電話での相談、学校への来所による相談、必要に応じて学校職員が自宅などを訪問する出張相談など、相談者の状況に応じて柔軟に対応しています。

歴史

岡山県立岡山聾学校の歴史は、1908年（明治41年）11月25日に私立岡山県教育会が付設した盲唖院の設立に遡ります。これが本校の礎となりました。

1910年（明治43年）4月1日には、私立岡山盲唖学校と校名を変更しました。
1924年（大正13年）4月1日には、盲唖学校としての設置が正式に認可されました。
1927年（昭和2年）4月1日には、県立学校となり、岡山県立盲唖学校と名称を改めました。
1931年（昭和6年）6月15日には、より良い教育環境を求めて岡山市西古松に新校舎を建設し、移転しました。
歴史上の特筆すべき出来事として、1937年（昭和12年）5月22日には、世界的に知られるヘレン・ケラー女史が本校を訪問されています。
戦時中の1944年（昭和19年）4月1日には、高等部に理髪科が新設され、職業教育の幅が広がりました。
第二次世界大戦後の教育制度改革に伴い、1948年（昭和23年）4月1日、盲部門と聾部門が分離独立しました。これにより、岡山県立岡山盲学校と岡山県立岡山聾学校が誕生しました。岡山聾学校の高等部には、木材工芸科、被服科、理容科が設置されました。
1950年（昭和25年）12月20日には、残念ながら寄宿舎が火災に見舞われるという出来事もありました。
より早期の教育ニーズに応えるため、1961年（昭和36年）4月1日には幼稚部を設置しました。
学校施設の老朽化や教育環境のさらなる充実を図るため、1972年（昭和47年）4月1日、現在の所在地である岡山市中区土田に新築された校舎へ移転しました。これにより、最新の設備での教育が可能となりました。
1973年（昭和48年）10月30日には、聴覚障がい教育に関する全国規模の研究大会である全日本聾教育研究大会を本校で開催し、聾教育の発展に寄与しました。
1976年（昭和51年）4月1日には、高等部卒業後の職業教育を充実させる目的で、専攻科（理容科・1年制）を設置しました。
1983年（昭和58年）3月16日には、教育活動の一環として使用される総合プールが完成しました。
* そして、2008年（平成20年）には創立100周年という記念すべき年を迎え、長きにわたる教育活動の節目を祝いました。

これらの長い歴史を通じて、岡山県立岡山聾学校は岡山県における聴覚障がい教育の中心的な役割を担ってきました。時代の変化や教育ニーズに合わせて課程や施設を整備し、幼稚部から専攻科までの一貫した専門的な教育を提供することで、聴覚に障がいのある子どもたちの自立と社会参加を支援し続けています。

関連情報としては、岡山県特別支援学校一覧を参照することができます。また、学校の最新の情報は公式サイトやFacebookページでも発信されています。

もう一度検索