岡山県立玉島商業高等学校

岡山県立玉島商業高等学校

岡山県立玉島商業高等学校（おかやまけんりつたましましょうぎょうこうとうがっこう）は、岡山県倉敷市に所在する公立の高等学校です。地域からは「玉商（たましょう）」という通称で親しまれています。全日制課程を設置しており、商業教育に特化した学科を有しています。

教育内容

現在の学科構成は「ビジネス情報科」のみとなっています。この学科は、現代社会やビジネス環境の変化に対応するため、2008年度に新設されました。それまで存在していた商業科と会計情報科を発展的に統合する形で生まれ、多様化する商業分野の知識や技術、情報処理能力などを学ぶことができます。社会に貢献できる人材育成を目指し、実践的な教育が行われています。

学校の教育理念を示すものとして、校訓には「誠実（Sincerity）」「勤勉（Diligence）」「礼儀（Politeness）」の三つが掲げられています。これらの校訓は、生徒たちが社会生活を送る上で不可欠な人間性を育むための指針となっています。

沿革

本校の歴史は古く、大正時代に遡ります。1926年（大正15年）4月に「玉島町立玉島商業学校」として開校したのが始まりです。その後、1929年（昭和4年）7月には県へ移管され、「岡山県玉島商業学校」と改称されました。

第二次世界大戦後の学制改革に伴い、1948年（昭和23年）10月に県立となり、名称は「岡山県立玉島高等学校」となりました。さらに、1949年（昭和24年）8月には岡山県立玉島第一高等学校と統合され、引き続き「玉島高等学校」として運営されました。

その後、旧玉島商業学校の伝統を受け継ぐ形で分離独立が図られ、1958年（昭和33年）4月に改めて「玉島商業高等学校」として新たなスタートを切りました。

平成に入ってからも教育内容の刷新が進められ、1991年（平成3年）4月には「会計情報科」が新設されました。そして、前述の通り2008年（平成20年）4月にはビジネス情報科が設置され、商業科と会計情報科は2010年（平成22年）3月31日をもって廃止・統合されました。

学校の節目としては、2006年（平成18年）11月に創立80周年記念式典が盛大に挙行されています。また、2007年（平成19年）10月には金融教育に関する全国的な取り組みの一環として、「全国リレー 金融教育公開授業 in 岡山」の会場となりました。

部活動

玉島商業高等学校では、学業と並行して様々な部活動が盛んに行われています。中でも特筆されるのは硬式野球部です。春の選抜高等学校野球大会に1度、夏の全国高等学校野球選手権大会に3度出場するなど、全国レベルでの活躍を見せています。特に、1969年（昭和44年）に開催された第51回全国高等学校野球選手権大会では快進撃を続け、準決勝まで進出しました。惜しくも三沢高校に2対3の僅差で敗れましたが、ベスト4という輝かしい成績を残し、学校の歴史に名を刻んでいます。

所在地・アクセス

学校へのアクセスは、JR西日本の山陽新幹線および山陽本線が乗り入れる新倉敷駅が最寄りの鉄道駅となります。新倉敷駅からは、両備バスまたは井笠鉄道の路線バスに乗車し、「玉島中央」バス停で下車するのが一般的な経路です。

主な卒業生

多くの卒業生が様々な分野で活躍していますが、特に野球部出身者からはプロ野球界で活躍した人材を輩出しています。元プロ野球選手として、三宅宅三氏、早瀬猛氏、吉若昌弘氏などが本校の卒業生として知られています。

関連事項

本校は、同じ倉敷市にある岡山県立玉島高等学校（かつて統合されていた時期がある）や、岡山県内の他の高等学校、そして全国の商業に関する学科を設置している高等学校と関連があります。学校のより詳細な情報や最新の活動状況については、公式サイトを参照することができます。

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