岡山郡

岡山郡（おかやまぐん）

岡山郡は、日本統治時代の台湾に存在した行政区画の一つで、高雄州に属していました。現在の高雄市北部一帯にあたり、当時の行政の中心を担っていました。

概要

1920年（大正9年）の成立当初、岡山郡は岡山街、阿蓮庄、路竹庄、湖内庄、弥陀庄の5つの庄を管轄していました。郡役所は岡山街に置かれ、この地域における行政の中心としての役割を果たしました。終戦直前の郡域は、現在の高雄市岡山区、橋頭区、燕巣区、田寮区、阿蓮区、路竹区、湖内区、茄萣区、弥陀区、永安区、梓官区に相当します。この広大な領域は、農業や漁業が盛んであり、地域の経済と文化を支えていました。

1945年3月には、重慶国民政府によって策定された台湾接管計画綱要地方政制において、岡山郡の領域をもって淵亭県とする案が検討されました。しかし、この政制自体が廃止されたため、計画は実現することはありませんでした。

歴史

沿革

• - 1920年（大正9年）：岡山郡が成立しました。当初は5つの庄を管轄していましたが、その後、周辺地域の編入や廃止を経て、その領域を変化させていきました。
• - 1924年（大正13年）：高雄郡が廃止され、高雄街が高雄市に昇格したことに伴い、左営庄、楠梓庄、燕巣庄が岡山郡に編入されました。この編入により、岡山郡の管轄領域は拡大し、より広範な地域をカバーすることとなりました。
• - 1932年（昭和7年）：田寮庄が旗山郡より編入されました。この編入は、地域間の行政区画の調整の一環として行われ、岡山郡の管轄範囲をさらに広げました。
• - 1940年（昭和15年）：左営庄が廃庄となり、高雄市に編入されました。これにより、岡山郡の管轄領域は一部縮小しました。この編入は、都市部の発展に伴う行政区画の再編によるものでした。
• - 1944年（昭和19年）：楠梓庄が廃庄となり、高雄市、岡山街、燕巣庄へ編入されました。この再編により、岡山郡の管轄領域はさらに変化し、より効率的な行政運営を目指しました。

歴代首長

岡山郡の行政を担った歴代の郡守は以下の通りです。

• - 高畠怡三郎
• - 城戸彦市
• - 柴田虎狼
• - 藤田淳教：1928年10月 -
• - 豊澤勇治：1931年5月 -
• - 島浦精一
• - 飯島稔：1936年1月-1937年11月
• - 五野静輝：1937年11月-1939年7月
• - 波多野勇：1939年7月-1942年7月
• - 佐川義勇：1942年4月 -

これらの郡守たちは、岡山郡の発展と行政運営に尽力し、地域の安定と発展に貢献しました。

脚注

この情報は、以下の参考文献に基づいて記述されています。

参考文献

[台湾]]新民報社 編『台湾人士鑑』呂霊石、1937年。 [http://mhdb.mh.sinica.edu.tw/mhpeople/bookImage.php?book=TW
帝国自治協会 著『全国市長銘鑑 : 自治制実施五十周年記念』帝国自治協会、1938年。 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1458365
* 興南新聞社 編『[台湾]]人士鑑』呂霊石、1943年。 [http://mhdb.mh.sinica.edu.tw/mhpeople/bookImage.php?book=TX

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