岡崎二郎

岡崎二郎: 日本のSF漫画家

岡崎二郎（おかざき じろう）は1957年3月9日生まれの日本の漫画家で、兵庫県西宮市で育ちました。1980年には多摩美術大学のデザイン学科を卒業した後、広告代理店での経験を経て、1986年に「仏陀降臨す」という作品でビッグコミック賞の佳作に選ばれ、漫画家としてのキャリアをスタートしました。2023年には自身の公式サイトを開設し、新しい作品を発表しています。

作風

彼の作品は、科学や歴史に基づく幅広い知識とアイデアを反映したSFが特徴です。特に『アフター0』に代表される短編オムニバス形式の作品を多く手掛けています。岡崎は先端科学や超常現象、宗教など様々なテーマを取り上げる中でも、特に生命の生態系に対する深い理解を示しており、環境破壊や絶滅危惧種についての作品が多く見受けられます。

しばしば「漫画版星新一」と評される彼の作品は、藤子・F・不二雄やフレドリック・ブラウンと比較されることもありますが、岡崎の作風は一般的にハッピーエンドである点が特徴です。藤子の作品がブラック・ユーモアに富んでいるのとは対照的に、彼の作品は希望に満ちた結末が多く、読者に安堵をもたらします。

代表作

岡崎二郎の代表的な作品には、以下のようなものがあります。

1. アフター0（1988年-1996年）
SF短編集として、多岐にわたるジャンルやスタイルを扱っています。各話は通常独立しており、全6巻の単行本が刊行された後、より多くの作品が収録された全10巻の再編集版、さらに完全版が販売されています。

2. 大平面の小さな罪（1994年-1996年）
異世界の「平面管理委員会」から派遣された局員たちが織り成す奇妙な物語です。

3. 国立博物館物語（1996年-1999年）
ヒロインが超高性能AIによって作り出された恐竜時代を体験する内容で、1999年には文化庁メディア芸術祭の優秀賞を受賞しました。

4. 緑の黙示録（2001年-2003年）
特殊能力を持つ少女が自然とどのように触れ合うかを描いています。

5. 宇宙家族ノベヤマ（2005年-2008年）
政府の命令で宇宙に旅立った凡庸な一家が異星文明と交流する物語です。

6. リンク（2023年-）
特殊能力文化を持つ人物が描かれ、治安活動に従事する様子を描いた作品です。

映像化作品

岡崎の作品のいくつかは映像化も行われており、その中にはフジテレビの「世にも奇妙な物語」で放送された「未来の思い出」や、中京テレビの特番ドラマ「800年のメッセージ」などがあります。

岡崎二郎は、幅広い知識を基にした魅力的なストーリーを提供し、環境問題や生命について深い考察を行うことで、今後も多くの読者に影響を与え続けることでしょう。彼の新作に期待したいものです。

もう一度検索