岡崎功

岡崎 功の生涯と松江騒擾事件

概要

岡崎功（おかざき いさお、1920年～2006年）は、日本の右翼活動家、教育者、そしてテロリストとして知られる重要な歴史的人物です。彼は島根県出身で、戦前から占領期にかけて活動し、1945年には松江騒擾事件を引き起こしました。その事件において、岡崎は「聖戦続行、昭和維新政府樹立」を叫び、これに従って多くの建物を襲撃しました。彼の別名は岡崎允佐夫（おかざき いさお）です。

生い立ちと戦前の活動

岡崎は1920年に島根県で生まれました。1939年には松江中学校を卒業し、その後2年間にわたり満洲の三井物産奉天支店で働きました。この経験から彼は国粋主義に影響を受け、1942年には日本に帰国し、立正大学専門部に入学します。在学中に国家主義団体「勤皇まことむすび」に参加し、国家革新運動にも関与しました。

岡崎は、自らの資金で「一心寮」というグループを設立し、同志たちと共に議論を重ねていました。また、彼は当時の政府に対して不満を抱き、東條内閣の打倒や暗殺を計画しましたが、この計画は憲兵隊に発覚し、1943年に逮捕されました。逮捕後、岡崎は放火や爆発物取締法違反で懲役2年を言い渡され、1944年に釈放されます。

松江騒擾事件

1945年8月15日、終戦が告げられましたが、岡崎はこれに不満を持ち、同志たちと共に集結し「皇国義勇軍」と名乗りました。彼らは知事公舎や発電所、新聞社を襲撃しようとしました。計画は一部成功しましたが、最終的には逮捕され、岡崎自身は無期懲役の判決を受けました。彼は服役中に切腹を試みるも、病院での蘇生を経て、6年7ヵ月の服役を経て出所しました。

戦後の生活と教育活動

出所後の岡崎は、松江市内で製材業を経営しながら、「戦犯受刑者世話会」の活動に従事しました。1953年には青年皇道隊を組織し、1961年には学校法人淞南学園を創立しました。淞南学園は立正大学淞南高等学校へと発展し、岡崎は理事長として長年経営に関与しました。この学校は、教育勅語を建学の精神とし、地域の教育に貢献しました。

1968年には、全国区から無所属で参議院議員選挙に立候補しましたが、選挙には落選しています。

岡崎功とのインタビュー

岡崎功に関するインタビューが1986年に行われ、著書『天皇を愛する子どもたち』として出版されています。このインタビューでは、岡崎の思想や活動の背景が探られており、彼の独自の視点が明らかにされています。

岡崎功は、その特異な経歴から日本の歴史において重要な位置を占めており、彼の行動や考え方は現在においても議論の対象となっています。彼の影響力は、右翼活動や教育界における彼の功績を通じて、今もなお感じられます。

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