岡本靖正

岡本 靖正（おかもと やすまさ）

岡本靖正は、1937年2月12日生まれの日本の英文学者で、東京学芸大学の名誉教授です。彼は特にシェイクスピアや批評理論に関する研究で知られています。北海道で生まれ育った岡本氏は、1962年に東京教育大学大学院文学研究科の修士課程を修了し、そこで福原麟太郎に師事しました。

彼のキャリアは、共立女子大学での講師や助教授としてのステージを経て、東京教育大学において助教授、そして教授となりました。1976年には東京学芸大学教育学部の助教授に就任し、以降、教授や学長を務めました。彼は2001年に定年退官となりましたが、その際に名誉教授の称号が与えられました。

岡本氏は、2012年11月には瑞宝中綬章を受章するなど、その学術的貢献が評価されています。

著作

岡本靖正は、多くの著作を著しています。以下に主な著作を紹介します。

• - 『文学形式の諸相』（英潮社出版、1975年）

これは英語文学世界叢書の一環として発刊されたもので、文学の時間形式や小説の叙法、ヒューマーについて論じています。

• - 『シェイクスピアの読者と観客 テクストと上演』（鳳書房、2005年）

こちらの著作では、シェイクスピア作品の読者および観客の視点からの分析が行われており、シェイクスピア研究の新たな視点を提供しています。

共編著作

彼はまた、いくつかの作品を共編しています。

• - 『小説の語り』（朝日出版社、1974年）
• - 『小説の時間』（朝日出版社、1975年）
• - 『小説の空間』（朝日出版社、1976年）

これらの書籍は、小説に関連する語りの手法や時間、空間についての詳細な分析を提供しています。

辞典や翻訳

学問における多様性を重視し、彼は辞典や翻訳にも取り組んできました。

• - 『最新文学批評用語辞典』（研究社出版、1998年）
• - 『冬の夜語りシェイクスピア』（筑摩書房、1966年）
• - 『批評の方法 10 エンプソンの方法』（大修館書店、1974年）
• - 『終りの意識 虚構理論の研究』（国文社、1991年）

これらの作品を通じて、岡本靖正は英文学の研究や批評の分野において深い洞察を提供しており、特にシェイクスピアの作品に対する理解を深める手助けとなっています。彼の業績は、今後の学問の発展にも寄与し続けることでしょう。

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